pressure

触れ合った部分から湧き上る愛しさのままに耳元に囁いた。
「愛してる」
途端に桐子の身体は大きく震えた。
「私は・・・」
「ん?」
身体をずらして覗き込んだ顔にはかすかな怯えがあった。
「・・・わからない」
「それでもいい」
緒沢は桐子を強く深く抱きこんだ。
もう言葉を発することができないように。


filter

「なに?」
「いや、きれいだなと思って」
「フィルターかかってんじゃないの?」
「そりゃかかってるだろうさ。好きってそういうことだろ?」
「そういうのはいつか覚めるものなのよ」
「俺のは眼鏡みたいに、ほんとのお前がよく見えるフィルターだから、そんなことねえよ」
「・・・」
「白砂には先を越されちまったけどな」
「何それ?」
「お前がきれいだって気づくの。でも、こんなにきれいなとこ見れるのは俺だけだからな。他の奴に見せんじゃねえぞ」
「・・・馬鹿」

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