直撃は地上の200倍以上


 
●総務省パンフレット6ページの説明

総務省パンフレット (→こちら)の6ページの一番下の図をご覧ください。 基準値の1/1000〜1/60000だから、絶対に安全であると書かれています。 しかし、この図からは全く別のこともわかります。



B点、D点、F点、G点が、パンフレットに書かれてある点です。アンテナからB点までは20mですので、アンテナから20mの ところをC点とします。同じように、アンテナからD点までは50mですので、アンテナから50mの ところをE点とします。C点やE点での、電磁波の強さはいくらになるでしょうか?

C点、E点での電磁波の強さは、距離の二乗に反比例すると仮定してF点の値から逆算しました。

地点距離(m)強さ(mW/cm2)対基準値地上との倍率
200.00031/2000
200.081/10B点の267倍
500.000061/10000
500.01281/70D点の213倍
2000.00081/1000
5000.000011/60000

アンテナからの距離は同じでも、C点はB点よりも、E点はD点よりも 200倍以上の強度があることになります。ちょっとした角度の違い、つまり高さの違いで 強度が非常に異なりますから、近くのビルの屋上にアンテナがある場合、住んでいる階によって全く 被害が出ない人もいれば、大きな健康被害を受ける人もいるわけです。

●実際の例(個人宅)

総務省のパンフレットによれば、携帯基地局からの電波は、平地の場合には約200メートル先の 地上を指向しているように読みとれます。そして、上下には非常に強い指向性があって、高さの違いが 数メートルあるだけで健康に影響を受けたり、受けなかったりすることも想像できます。

実際には、基地局から約50メートル離れていて、二階で寝起きされている方が大きな 健康被害を受けられていたことを聞いていたのですが、基地局アンテナには近すぎて、 角度があるので電波は弱いはずではないかと、その理由がわかりませんでした。 ずっと気になっていたのですが、現地を見る機会があり非常にすっきりしました。 現地は次図のようになっていたのです。



百聞は一見に如かずといいますが、理屈どおりでした。近所のみんなが 健康被害を訴えたのではなく、図のような直撃の場合や、反射による電磁波を強く 受けていた人が被害を訴えていたようです。

●実際の例(小学校の児童)

最近は、雑誌・新聞などでも、電磁波リスクが良くとりあげられるようになりました。そのうちの一つですが、 小学校の校舎から100メートル離れたところに携帯基地局があり、教室が3階と1階では 健康の不調を訴える児童に差がありそうだとのことです。 (→こちら)

 集計の結果、体調不良の児童は、3階に教室がある4、5年生が突出して多かった。この2学年で目立つ身体症状 は、だるさ、のどの痛み・せき、皮膚炎、口内炎など。建物の陰でアンテナが見えない1階の6年生は、この2学年 よりも体調が良好だった。4年生の児童の母親は「教室が3階になってから、耳鳴りや頭痛を訴えるようになった」 と不安がる。(本文をそのまま引用)

このグラフだけで有意差があるのかどうか、結論できないかもしれませんが、他の証拠をいろいろと考えると、 「関係がない」と説明する方が、非科学的だと思われませんか?

●携帯基地局アンテナの説明

携帯用基地局アンテナについて、説明しているHPがあります。このHPの作者は、 何十年間も無線にたずさわってこられた無線技術に関するプロのようですので、内容の 信ぴょう性は非常に高いと思います。(技術的内容は100%信用しています) (→こちら)

このページ「アンテナの基礎から応用まで」の1/3くらいのところに、「携帯基地局用セクターアンテナ」という項目が あります。その中の記述を抜粋してみますと

それでは、みなさんお待ちかね?の携帯基地局用アンテナです。・・・。
また通常、電力合成以外にもビールチルティング(指向性を下に向ける)のため、位相差合成が行われています。・・・
ビールチルティングを行う場合、この 垂直面のビーム(指向性)が下を向くことになります。・・・
なかには、1 セクターを 2 つのアンテナを用い、合成指向性とすることで指向性を鋭くし、特性を 改善したものもあります。この場合、他セクターの干渉をより低く押さえることが可能です。・・・
そして、空間ダイバーシティを基地局側でも行うため、6 本(二本一組が 1 セクタ)のアンテナ素子 を用いて、基地局のアンテナは構成されています。・・・
このほか、場所によっては他形式のアンテナや、無指向性アンテナなどが使用されることもあります。・・・

一本のアンテナの指向性を示す図が掲載されていますので、本文の説明をもとに 全体での特性を示すようにアレンジすると、次図のようになると思います。



この図は、NTTドコモの例だと思うのですが、垂直面でみれば、やや下向きの強い指向性があることがわかります。また、全方位360度をカバーするために 一つの基地局は3組のアンテナで、構成されています。

●「パンフレットの説明」「実際の健康被害」「アンテナの理屈」が一致!

この項目では、最初に、総務省パンフレットから強い指向性があることを説明しました。その次に、実際の健康被害においては、電磁波の放射角度と 強い関連があることを述べました。最後に、アンテナ理論においても強い指向性があることもわかりました。

これらは、すべて矛盾なく一致しました。




2011-11-19Rev.D
2011-06-25Rev.C
2010-08-25


目次へ戻る

次ページへ