Neal Stephenson > 元寇の乱へもどる
まだまだ工事中ですが、読了したので一応公開・・・少しずつ書き足すつもりw
| 目次 クリプトノミコンについて 第2次大戦中のキーワード 実在の人物 現代(近未来?)のキーワード 登場人物 参考になる著作 ニールスティーブンス著作リスト 参考リンク |
クリプトノミコン
| クリプトノミコンとは、2002年4月より、ハヤカワSF文庫から、異例の厚さで4分冊刊行となったニール・スティーブンスの新作である。ハヤカワのSF文庫に入ってはいるが、とてもSFとは呼べず、国際謀略小説の部類に入る。 大きく4人の視点で物語は、描かれていく、以下に詳しく記すがさすがに4人の視点を追うのは、疲れる読書になる。後半になると慣れてくるが、それでもたいへんだった。 第2次大戦中 ローレンスウォーターハウス アメリカ海軍の暗号解読者 ブリンストン大学でかのアラン・チューリングと学んだ彼は、数学の才能を持って戦時中の暗号解読に重要な役割を果たすようになる。 ボビ・ーシャフトー アメリカ海兵隊員 肉体派!前へ前へ!上海・ヨーロッパ・アフリカとあちらこちらで大暴れする。 マニラには、恋人のグローリーがいたが戦争で行方不明になる。 日本軍兵士の後藤伝吾と知り合い交友を深める。 後藤伝吾 日本人兵士 上海でシャフトーと知り合い、日本人の戦争観にゆらぎを抱く。 鉱山技師の父を持ち、水泳の名人。こちらも恐いもの知らず。 現代 ローレンス・ウォーターハウス ネット技術者 フィリピン近くの小国キナクタにデータヘブンを設置するため。海底電線埋設を行う。 もとゲームおたくだったり、UNIX使いだったりする。 本文中には、LINUXではなくFINUXが登場する。同じくUNIXベースのものだが ラップトップ用のLINUXらしく、フィンランドで開発されたのでFなのだそうだが 検索したらでてくるので、実在しているらしい。 ちょいと前にREDHATなんかをいじったことがあるので、懐かしく感じた。 この4人の物語が深くつながりながら、だらだらと寄り道をしながら大団円へ向かっていく。 ニール・スティーブンスは、SFで著名になったが、元来SFプロパーの作家ではなく、現代文学を主流としていたそうだ。ただし、アメリカの少年は、さけて通れないハインライン等のSFは、やはり好きだったそうだ。中でもギブソンのニューロマンサーには、大きな衝撃を受け、SFでもクールな文学がかけるという確証を抱いてSFに臨んだという逸話も興味深い。あとがきにもふれられているが、ニューロマンサーは、ニューロ(神経)とネクロマンサー(魔導師)の合成語であり、同じように、クリプトノミコンは、クリプト(暗号)ネクロノミコン (魔導書)の合成語と考えられる。このことからもSF的なアイディアやアイテムをいわゆるSFというジャンルの枠のみで使用することなく、全体の雰囲気を損なわずに、一般に通用する文学として描いていこうとする彼の小説がSF界内外を問わずに注目されたギブソンの著作を目指しているとも考えられる。 日本で発表された前作2作が、たたみかけるようなSF的アイディアで近未来の世界を構築していたのに比べ、今回は、第2次大戦中とほんの近近未来(現在よりほんのわずかに未来)が舞台である。SF的ガジェットを多用せず、印象的なエピソードを畳みかけるように紡いでいく作風は、やはり彼のスタイルの一つなのだろうと思う。 現代に非常に近い、近近未来では、世界的なネットワークの中継地としてマニラが選ばれる。ここは、第2次大戦中のエピソードにおいても、重要な役割を果たしている。あまり触れるとネタをわらす可能性があるので以下略。 たくさんの楽しいエピソードがちりばめられているが、中でもランディーウォーター・ハウスが、キャプテンクランチというシリアルをいかにおいしく食べるかというエピソードや、ローレンス・ウォーターハウスが恋に落ちて、自分の性欲の処理の仕方とその回数を数式で考える話、おおトカゲの話などは、とても印象深い。枚挙にいとまがないのでおいておくが、一つ一つの話が本当に楽しい。その反面に、4巻からは、ストーリーをまとめにかかっていてえらく忙しく謎解きが行われ、物語は結末に向かって失踪する。最初は、冗長と感じていたエピソードがないので寂しく薄っぺらく感じてしまう。 この本の中には、よく数式やグラフがでてくるが、 図1 図2 こういう感じかな。 図1は、エピソードが多いほど物語が進まなくなるという罠w 図2は、4巻でまとめに入って、エピソードが入らなくなる罠w さっぱり感想になってないな。
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