柿酢の話
【簡単柿酢の作り方】
甘柿または渋抜きした渋柿、熟柿(じゅくし)(軟熟した渋柿)を皮付きのままで、細かく切るか、ミキサーなどでつぶします。この柿1〜2に市販の食酢2の割合で混ぜ、半日〜1日置きますと簡単柿酢ができます。漉した酢に蜂蜜・砂糖を加えて4〜10倍に薄めてお飲みください。料理の調味料としても使えます。この簡単柿酢は、醗酵柿酢(柿をつぶし、ドライイーストを加えて、3〜6ヶ月間、醗酵・熟成して作ります)栄養面(ビタミンC、ポリフェノール、ミネラル含量)で優れています。
【簡単柿酢の健康機能の科学】
柿酢の効能は、酢の酢酸と柿果に由来する機能性成分(ビタミンC、フラボノイド・タンニンなどのポリフェノール、カリウム・マグネシウム・セレン・モリブデンなどのミネラル)の働きによります。
★「簡単柿酢」の健康機能
(1) 酢酸の効果
@ 血圧を下げる。Aミネラルの吸収を促進する。B抗菌作用。 C血糖値の上昇を抑える。D疲労回復を促す。
(2) 柿由来の効果
@ 抗酸化作用[抗がん、免疫機能の向上、老化
の抑制](ビタミンC、ポリフェノール類、セレン)。
A酒酔い防止[ 胃腸の粘膜の炎症を治す(タンニン)、血管を丈夫にする。利尿作用により解毒作用(タンニン、フラボノイド類、カリウム)、肝臓、胃腸の粘膜、腎臓を保護し、再生する。(マグネシウム、ビタミンC、カロテン、ナイアシン)。血中のアルコール・アセトアルデヒド中毒を改善する(ビタミンC、カリウム、亜鉛、モリブデン)]。
B 体調が良くなる(マグネシウム、カリウム、リン、銅、マンガン)
★ 「柿の栄養面の長所」
柿には、ビタミンCが大変多く含まれています。果実100gあたり渋抜き柿で55mg、甘柿で70mgです。この量は、温州ミカンの1.6〜2倍にあたります。ビタミンCは、壊れやすい成分ですが、酢に漬けると安定して壊れません。ちなみに、イチゴのビタミンC含量は62mgです。
(1) ポリフェノールは、酢に漬けると酸化から守られます。
(2) カロテンは、果実100gあたり渋抜き柿300μg、甘柿420μgです。温州ミカンの3分の1位ですが、他の果実に比べるとかなり多い値です。ビタミンCとカロテンの両方を多く含む果実は少ないです。柿は、貴重な食材です。
(3) 柿には、食生活の改善、生活習慣病対策に大切なミネラルが多く含まれています。特に、カリウム、マグネシウム、セレン、モリブデン、カルシウムなどが注目です。これらのミネラルの吸収を高め、かつ、食酢に少ないミネラルを補強できます。
【食酢の成分の特徴】
*ポリフェノール
|
酢の種類 |
全ミネラル |
ビタミンC |
タンニン* |
糖質 |
カロテン |
|
市販穀物酢 |
0.06% |
ない |
ない |
3.6% |
ない |
|
簡単柿酢(甘柿使用) |
0.10% |
多い |
少ない |
9.5% |
微量 |
|
簡単柿酢(渋柿使用) |
0.18% |
多い |
多い |
11.7% |
微量 |
|
市販の柿酢A |
0.03% |
ない |
少ない |
28.0% |
少ない |
|
市販の柿酢B |
0.07% |
ない |
少ない |
5.5% |
少ない |
|
原料の甘柿 |
0.23% |
多い |
少ない |
16.8% |
多い |
|
原料の渋柿 |
0.32% |
多い |
多い |
21.4% |
多い |
(4)柿および柿酢に多く含まれるミネラルの効能
★セレン:グルタチオンパーオキシダーゼの構成成分として生体膜の酸化障害を防ぎ、がんの発生を抑制する。抗体(IgM)を産生し、免疫機能を高める。プロスタグラディンやユビキノンを生成に関与。
★マグネシウム:細胞内の多くの酵素(100種類)の活性に働く。カルシウムと協同して骨を丈夫にする。カルシウムの動脈壁沈着を防ぎ高血圧の沿い素因を抑制する。すい臓の損傷を防ぐ。肝臓を保護し、再生を促進する。筋肉のふるえ、手足のしびれを予防する
★カリウム:エネルギー生産酵素の活性化に働く。ナトリウムやカルシウムと共に細胞の電位を一定に保持する。過剰なナトリウムや腎臓の老廃物を排泄する。
★モリブデン:キサンチンア酸化酵素やアルデヒド酸化酵素、硝酸還元酵素、亜硝酸還元酵素の構成成分。糖・脂質代謝に関与。鉄の利用を助け造血に関与。