名  称 場  所 説  明 写  真
 1 蔵清水 徳島市蔵本町2 地下約30mから汲み上げた水は、
ミネラル分を含み、まろやかな
味といわれる。年一回の水質検
査でも、一般雑菌や大腸菌は皆
無。井戸水は戦前、軍の命令で
退去させられた民家が「暮らし
の水」として使っていた。その
水を復活させようと地元の蔵本
自治会では1991年石のモニュメ
ントや給水設備を設置した。
「蔵清水」の名称も公募で決め
るなど、地域に密着した水とし
て親しまれている。
 2 眉山湧水群 徳島市眉山山麓 瑞巌寺(徳島市東山手町)境内に
ある鳳翔水、春日水(眉山町)、青
龍水、雲龍水(以上南佐古7番町)
など、眉山周辺のわき水は水み
場が整備され、広く市民に親しま
れている。中でも、錦竜水(寺町)
は蜂須賀公御用達の水として知
られる。1976(昭和51)年に水脈
が途絶えたが、87年に「名水錦竜
水保存会」が復活させ、県内の名
水ブームの火付け役となった。
ミネラル分が豊富で、こくとまろや
かさのある水といわれている。
 3 宝寿水 小松島市松島町 地蔵寺境内にあり、足利阿波公方
や徳島藩主の蜂須賀公が小松島
を訪れた際、この水を飲みに立ち
寄ったと伝えられている。同寺周
辺には5、6ヶ所の打ち抜き井戸
があったものの、上水道の整備な
どで姿を消しつつあった。十数年
前に往時をしのぶ「小松島浄水保
存会」が28mの地下から汲み上げ
て復活させた。ミネラルなどを適度
に含んだ水といわれる。
 4 のぞみの泉 小松島市南小松島町 地下水の豊富な小松島の平野に
は、かつて掘り抜き井戸が多くあ
り、飲料水として利用されていた。
しかし、上水道や工業用水の利用
などで揚水量が増え、湧き出す水
量が減少したといわれている。
この泉は、そんな小松島の水のお
いしさを知ってもらおうと、小松島
ライオンズクラブが1995年に設置
した。南小松島公園の地下25mか
らくみあげるている伏流水は、勝浦
川上流の標高400mから運ばれて
きた岩石に、とうとうと流れ落ちて
いる。
 5 水呑大師の水 勝浦郡勝浦町生名 お水大師は、弘法大師が密教の修行をし
た霊地と伝えられる。この清水も大師が岩
間から湧き出させたとされていて、いつの
頃からか「眼病に効く霊水」ともいわててい
る。太平洋に臨む龍権山の中腹にある
お水大師は、海の安全を守る神としても
参拝が絶えない。
 6 お水大師の水 海部郡由岐町阿部 生名から四国霊場20番札所・鶴林
寺へ上る参道の途中にある。ふも
とから約1km、急な坂道を登ってい
くと、こんこんと湧き出ていて、遍路
などの喉を潤す。各地で多くの伝説
を残す弘法大師だが、この水も大
師が杖で突いたところに、水が噴
出したといわれている。
 7 龍王水 吉野川市鴨島町森藤 地滑り調査をした際、湧き出した地下水。
農村公園「森藤ふれあいランド」の整備に
合わせ、パイプで600m引き込んで設けら
れた。地元の8自治会でつくる森藤村づくり
推進協議会が管理は清掃を担当。毎年1回
水質検査を行っていて、地域に親しまれる
わき水として守られている。
 8 柳の水 名西郡神山町阿野 四国礼状11番札所・藤井寺と12番札所・
焼山寺との中間点の柳水庵にある。弘法
大師が訪れた際、のどを潤すため、柳の杖
で岩を突いたところ、水が湧き出たとの伝
説が残る。厳しい山道を歩く遍路の疲れを
いやす休憩地となっている。
 9 大泉・小泉 名西郡神山町阿野 簡易水道がなかった時代の共同井戸の
名残。今も水道の断水時などに生活水と
して利用され、地元住民の暮らしに欠かせ
ない。深さ約30cmの泉で、畳一枚分ほど
の大きさのを「大泉」、やや小さいのを「小
泉」と呼んでいる。夏も冷たい水は、スイカ
などの果物を冷やす天然貯蔵庫の役割も
果たしている。
10 長命水 木沢村横谷 四季美谷温泉の旧施設前の山肌
から湧き出す岩清水。同温泉は江
戸時代の書物にも記される秘湯で
その当時からこの水は「長生きの
水」「中風の水」と語り継がれてき
たという。旧施設が開設する際、「
長命水」と命名された。温泉施設
は今、近くに移転しており、人の通
りの少なくなった道路沿いで、途絶
えることなく静かに流れ出している。
11 歩危峡の湧水 木頭村助 新緑や紅葉と、川のコントラストが
美しい那賀川の渓谷、歩危峡。こ
の近くの国道沿いに山肌から数本
の竹筒が突き出し、竹筒からは豊
富な地下水が流れ出ている。幹線
道路沿いだけに、ドライブの途中に
疲れをいやしたり、ペットボトルを持
って近隣から水を汲みに訪れたり
している。
12 剣山御神水(おしきみず) 三好郡東祖谷山村菅生 四国第2の高峰、剣山の山頂近
くにそびえ立つ高さ数十メートル
の石灰岩質の御搭石の下からわ
き出ている。旧環境庁の名水100
選の一つ。屋島の合戦で落ちのび
た平家一族が、平家復興のために
帝(みかど)の紐剣(ひもつるぎ)と
ともに、この水で洗った髪を大剣神
社に奉納したといわれる。祖谷川
の源にもなっている。
13 次郎笈(じろうぎゅう)の水 三好郡東祖谷山村菅生 剣山から丸石、高ノ瀬、三嶺ち続く
剣山山系の縦走コース沿いにあり
登山愛好家らの間では「絶品の味
」といわれている。特に夏場は乾き
をいやす命綱で、2本の筒を通って
流れ出す清水は、一年を通じ枯れ
ることがないという。
14 太平の湧水 三野町太刀野山 太刀野山地区の山腹から湧き出る清水。
十数年ほど前から地元の人が水飲み場を
つくり、清掃を続けていたところ、「おいしい
水」の評判が広まり、多くの人が訪れるよう
になった。町も導水管や擁壁などを整備し
名所づくりに努めている。

吉野川や那賀川などの清流に恵まれる徳島県。県土の7割以上を占める森林は、雨水を地下に蓄え、
ミネラルを含んだ清水として湧き出ている。この湧き水は、古くから人々に親しまれ、近年はおいしい水
として人気を集めている。県内に名水と呼ばれる湧き水は多いが、県が1999年に選んだ「徳島水紀行」
50選のうち14カ所を紹介します。

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