| ア | 各学年で取り上げる打楽器は,木琴,鉄琴,我が国や諸外国に伝わる様々な楽器を含めて,演奏の効果,学校や児童の実態を考慮して選択すること。 |
| イ | 第1学年及び第2学年で取り上げる身近な楽器は,様々な打楽器,オルガン,ハーモニカなどの中から児童の実態を考慮して選択すること。 |
| ウ | 第3学年及び第4学年で取り上げる旋律楽器は,既習の楽器を含めて,リコーダーや鍵盤楽器などの中から児童の実態を考慮して選択すること。 |
| エ | 第5学年及び第6学年で取り上げる旋律楽器は,既習の楽器を含めて,電子楽器,我が国や諸外国に伝わる楽器などの中から児童の実態に応じて選択すること。 |
それぞれの記述から鍵盤ハーモニカとリコーダーが選ばれているということになります。実際には、「・・などの中から」との記述がありますので児童の実態を考慮して選ばれているはずなのですが、真剣にそして充分に考慮しているかどうかは疑問です。ほとんどの場合は、使用する教科書に扱われていることと、以前からその楽器を習慣的に購入しているということが理由ではないでしょうか。
多くの学校で鍵盤ハーモニカとリコーダーを全員に購入させる理由として考えられるのは、1.比較的安価である。2.比較的持ち運びに便利な大きさである。3.習得が簡単な楽器と思われている。ということだと考えられます。
必要数が揃い指導体制が整うのなら、トランペットでもヴァイオリンでも尺八でも大正琴でもいいということになるので、私なら管楽器を取り上げたいところですが、実現するまでの道は険しそうです。
| (1)リード振動楽器 | 1)フリーリード | アコーディオン、ハーモニカ、鍵盤ハーモニカ 等 |
| 2)シングルリード | クラリネット、サクソフォーン 等 | |
| 3)ダブルリード | オーボエ、ファゴット 等 | |
| (2)空気振動楽器 | (エアリード) | フルート、リコーダー、尺八 等 |
| (3)唇振動楽器 | (リップリード) | トランペット、トロンボーン 等 |
| (4)叩く楽器 | 1)金属を叩く楽器 | シンバル、ビブラフォーン、鉄琴、トライアングル 等 |
| 2)木質を叩く楽器 | マリンバ、木琴、ウッドブロック、カイタネット 等 | |
| 3)膜を叩く楽器 | 小太鼓 、大太鼓 、ティンパニ 等 | |
| 4)弦を叩く楽器 | ピアノ、チター 等 | |
| (5)こする楽器 | ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ 等 | |
| (6)はじく楽器 | チェンバロ、ギター、琴、三味線 等 | |
| (7)電気楽器 | シンセサイザー、電子オルガン 等 |
学校で使われている楽器では、アコーディオンや鍵盤ハーモニカは、リードと呼ばれる金属製の板状の物が振動して発音する楽器です。リコーダー(笛)は、空気の流れが楽器の内側や外側に流れ込んだり流れ出したりすることによって 、空気が振動し発音する楽器です。金管バンド等で使っているトロンボーン等の楽器は、唇を振わせて発音する楽器です。シンバル・木琴・鉄琴・大太鼓等の打楽器は、叩くことによって板や膜や金属を振動させて発音する楽器です。ピアノは、鍵盤を通して、金属でできた弦を叩いて発音する楽器です。キーボードや電子オルガンは、電気を利用してスピーカーの膜を振動させて発音する楽器です。 なにげなく使っている楽器ですが、音を出す仕組みには、少しずつ違いがあるということです。
よい音を出すためには、それぞれの楽器の発音の原理を理解していることが必要だと思います。楽器そのものが質のよい楽器であることは、もちろん必要ですが、発音の原理を理解し奏法の工夫をすることがよい音を出すために必要だと思います。
もともとハーモニカは、日本の「笙」という楽器のようなフリーリード(リードに口をつけないで演奏するおもちゃのラッパ等の発音原理)の原理から欧米人が開発してきた楽器を基にしています。18世紀頃には様々な開発がなされ始め、19世紀には、現在のハーモニカ、アコーディオンなどの開発が試みられました。
口吹き有鍵の楽器では、イギリスの押しボタン式のシンフォニアム(1829特許)という楽器やドイツのノイ・チャン、プサルメロディコンなどが現在の鍵盤ハーモニカの始まりと思われます。日本に口吹き有鍵の楽器が伝わったのは第2次世界大戦後で、ホーナー社(ハーモニカ製造で有名)のメロデイカ(押しボタン式)、イタリア製のクラヴィェッタ(鍵盤式)だったと思われます。ジャズブームの頃には、メロデイカを使用して演奏する欧米人ジャズプレイヤーがいたそうです。
1961年(昭和36年)には、鈴木楽器がボタン式のメロディオン(メロデイカをコピーしたもの)を製品化、その後鍵盤式に改めました。
また、トンボ楽器のピアノホーン。東海楽器のピアニカ。全音のピアニーなども製品化されてきました。
手もとを目で確かめられ、重音なども容易で派生音もそろっていて、跳躍進行のレガート演奏ができ、タンギングやヴィブラートもできるということで、日本では、教育楽器としてさかんに使用されています。また、最近になって鍵盤ハーモニカで路上パフォーマンスをするプレーヤーも出てきているなど、使用者の広がりも見られます。
2002年1月に各社にメールで問い合わせて調査しました。
| 鈴木楽器(メロディオン) | |
| 1961年(昭和36年) | ホーナーのメロディカをモデルにボタン式メロディオンを開発 |
| 1963年(昭和38年) | 鍵盤式メロディオンを発売(世界初)。ボタン式メロディオンの発売中止 |
| 1965年(昭和40年) | ジャバラ式卓奏唄口セットを開発・発売 |
| トンボ楽器(ピアノホーン) | |
| ****年(昭和**年) | 鍵盤式のハーモニカを発売(日本初) |
| ****年(昭和**年) | ピアノホーンの発売を中止 |
| 東海楽器製造(ピアニカ) | |
| 1961年(昭和36年) | 鍵盤式ハーモニカ(ピアニカ)を開発発売 |
| 1967年(昭和42年) | ピアニカをYAMAHAブランドで発売 |
| 1985年(昭和60年) | 東海楽器ブランドで発売 |
| ヤマハ(ピアニカ) | |
| 1967年(昭和42年) | 東海楽器製ピアニカをOEMで発売 |
| 1973年(昭和48年) | 自社開発ピアニカを発売 |
| 全音(ピアニー) | |
| ****年(昭和**年) | 発売 |
| 河合楽器製作所 | |
| 1983年(昭和58年) | 鈴木楽器製をOEMで発売 |
上手になろうと思えば、わずかな時間(2〜3分)でも毎日楽器に触れることが必要だと考えます。そして、めあてを持つことが大切だと思います。
めあての例 a)息のスピードをそろえよう。
b)きれいな音をだそう。
c)少しずつできるようにしよう。
d)できるようになったら他の人と合わせてみよう。
e)一息でたくさん演奏しよう。
f)上手な人をまねしよう。 etc.
(2)腹式呼吸を実行する。
音楽には演奏者の呼吸が重要な意味を持っています。どのようなタイミングで息を吸い、そして吐くかが音楽に命を与えます。特に鍵盤ハーモニカやリコーダーは、心も体もリラックスしてどれだけたっぷりの息を吸い、そして、どれだけコントロールできた息を吐くことができるのかが、きれいな音を出したり音程を揃えたりするのに大切になってきます。そのためには、腹式呼吸が必要だと考えられます。
(3)タンギングをする
音を出すときにはTU,TE,TI,TA,TO,DU,RUなどの舌の動きを行います。タンギングの種類によって音楽のニユアンスが変わるので、リコーダーの演奏をするときには、必ず実行したほうがよいと思います。
(4)指を押さえ直さない
鍵盤ハーモニカでは、同じ音が続く時にはピアノのように鍵盤を押さえ直すのではなく、タンギングを行い音をくぎります。
(5)指を指定する。
鍵盤ハーモニカでは、どの音のときにどの指を使うのかを指定します。音楽の流れを統一するためにも、指番号を指定して指導します。
(6)読譜力をつける。
かんたんな曲をたくさん用意して練習します。読譜力がつくと音楽がおもしろくなります。