懲りない社会保険庁の悪弊


 国民年金の不正免除等で、大阪社会保険事務局長に引き続き、三重社保局長の原和雄も更迭された
 特に原和雄局長の場合、不正免除等の行為を知りながら、繰返し「適切」と虚偽報告する悪質さで、更迭より懲戒免職が妥当
 原和雄は記者会見(06.5.25)で「納付率を不正に高める為でなく、年金の受給ができるようにしたかった」と言い訳をしていたが
 現場の状況からそれは嘘である事がわかり、嘘が嘘を呼ぶと言うが如く、お役所仕事そのもので虚偽塗れが露呈している
 日頃から自己責任と言いながら、何を甘い事を口に出すのか「保険料支払のない者は、年金受給はありえない」のでは!

   国民年金保険料の支払は、国民の義務(強制)である
   20歳から40年間保険料を支払って、65歳から国民年金を受取る と言う制度である
   だから、保険料を支払わない者には、年金を受給する権利などありえないのである(義務を果たさずして、権利なし)
   これは当然のこと、真面目に支払っている善良な国民に、犠牲と負担を強いることになるからである
   今の年金保険料がアップし続けるのは、こうした保険料不払い者を放置し続けること(汗を流さない官僚体質のなせる技)と
   不払い者に年金を支払おうとする悪質さが、この不正免除等の実行に潜んでいる


◇社会保険庁、数々の不祥事
  ・グリンピアの建設等、箱物を造る為に年金保険から拠出したことが、そもそも不祥事の始まりかも知れない
   グリンピアは80年代から次々と建設、全国に13施設を開業(1,900億円の投資、いずれも累積赤字を抱え、売却途中)
   13施設で建設費や人件費等維持費等合わせて3,730億円、国民から集めた年金保険料を使込み、経営が成り行かず
   いずれも売却と決定、その額はトータルで48億円とも言われ、投資額等の1.3%の回収しかできないお粗末さ
   儲けたのは、天下ったその施設の支配人等と土建業者だけ、この責任は官僚の世界では誰も取らない事になっている
   もっとも、この裏には政治家等が絡んでいる事は、想定されるところであるが!
  ・年金保険料の社会保険庁事務費への流用も、不祥事の一つになる・・・・無駄な支出(保険料は年金支給のみに使用すべき)
  ・社会保険事務局と言う組織を、全国各県に設置し局長等天下り先を置く事も、人件費や事務所賃貸費用の無駄遣いを
   重ねる事になっている。これは社会保険事務所の一つに統括させれば、47ヵ所の事務局など不要になるはずである
  ・年金の過払い等、支給ミスが続発
  ・国民年金2年間の未納者が25%と、徴収事務の放置が増加を生み出す(02年から市町村から社会保険庁に移管)
  ・業者からの「監修料」の組織的プールと各種の汚職事件
  ・年金個人情報の「のぞき見」
  等々、非常識な職場慣行や閉塞性、また年金資金の潤沢性から無駄な投資や権益に流用されてきた経緯が、不祥事等を生む

◇この改革のために、民間(損保ジャパン副社長)から村瀬清司社会保険庁長官が誕生した(2004年7月〜)
  ・就任当時、不祥事に関わった職員(監修と汚職関係で100人、のぞき見で500人)を処分
  ・国民年金保険料の納付率の向上を打ち出した
    強制徴収強化や免除制度の拡充
    納付率達成目標(下表のとおり) 

年度別納付率目標(2005年7月当時)
年 度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度
年金納付率 73.0% 70.9% 62.8% 63.4% 63.6% 69.5% 74.5% 80.0%
★納付率=納付者/納付対象者(免除者・猶予者を除く)
★2004年度までは、実績値
★2002年度から国民年金の徴収事務は、市町村から社会保険庁に移管された(社会保険庁の怠慢さが見える)

  ※目標の納付率、驚くべく低い数値
    国民皆年金だから、100%が当然のはず(分母から免除者等が除かれている優位さなのに)、なのにこんな低率な目標!

  ※今回発覚した納付率を不法に高める為の不正行為は、未納者の申請なしで免除や猶予とし、納付率算定の分母を少なくして
    率を良く見せ掛けを行なったものである
    即ち、実質は何の変化もないものを、数値的に誤魔化しただけの公務員的悪行に他ならない

    三重社会保険事務局では、不正に免除等した9,800人の未納者に、27日(土)・28日(日)「お詫び訪問」して
    正規手続を促すことにしている⇒2日分×職員240人×8割=384人日の休日勤務手当は支給するのかどうか
    未納と言う行為者にお詫びをすることで弱みを付かれ、口実を与えて強制徴収もできず、未納の正規手続で保険料が不足
    それでいて未納者に年金を支給する事が強いられる、まともな国民を愚弄していることになる

    こうした実態は、大阪や三重や岐阜だけではない。全国で申請書無しで不正免除したのは57,000件あるという
    或いは、この57,7000件の何倍にもなるかもしれない現場で隠された事実があるのかも知れない
    57,000件×13,580円×12ヶ月=9,288,720,000円・・・・57千件の免除で、毎年約93億円の保険料が納付されないのである 
 

 

 ◇まだ最終報告ではないが、年金不正免除は26都府県で113,975人分であることが判明(全都道府県の社会保険事務局長から聞取り)
   <2005.5.30現在> 

不正免除した局長等が記者会見で厚顔無恥に言い訳しているが、まづ社会保険事務局の廃止が改革の一歩だ!
不正免除をした地方の言い分等・それを庇う者の言葉など  正規の納付者は怒りをもって、摘発するだろう
・本庁から収納率アップの指示がなければ、不正はない ・収納率低下の現状から、指示なくても現場が取組むべき
 だらだらと地方はやりたいのか、正規の納付者を馬鹿にするな
・年金を受取れない人を無くす為に、不正免除した ・そんな正義面するなよ、さらさらそんな気持ちもないくせに
 ウソ丸解かり。自己責任なんていつも言ってるんじゃないの
 何も手続をしない者に、年金支給は不要。
・行過ぎたノルマ主義が不正や偽装に繋がった(民主党議員) ・市町村から社会保険庁に国民年金の納付が移管された後
 納付率の低下が著しい時に、ノルマを課すのは当然の施策
 納付率低下は回収努力を職員がしていなかったからだ
 ノルマがあるのは当然で、ノルマがあるから不正したでは
 コンプライアンスの時代、世間が許さないだろう
・民間出身の社会保険庁長官の辞任をもとめているが ・責任が無いとは言えないが、従来のキャリアを始め職員の問題
 この際、社会保険事務局は無意味なポスト(機関)
 県等の総括社会保険事務所に任せれば、十分対応可
 事務所賃貸料始め局長以下の人件費等が削減できる