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きもの語りべ」の一言 --- きものらいぶらりー男性のきもの“粋”と“渋さ”きものと言うと女性へ向けての着物提案が極当たり前になっていますが、男性へのアプローチは少ないようです、しかし近年、ゆかたブームで祭りや花火会場には女性の華やかに着飾ったゆかた姿におとらず、いなせ風なゆかた姿の男性とのカップルも多く見られ微笑ましい情景です。 ![]() また成人式に羽織袴姿で参加する男性が増えています。昔は社会人として一本立ちになったら大人になった象徴として、先ずは大島のお対仕立てを一着作ってあげる母親の心づかいがあった時代もありましたが、今日ではその様な習慣もなくなり、成人式には貸衣裳が多いようです、が祖父やお父さまのお召しや紬のきものを着せてあげるのもよいでしょう。こうした衣装に袴を付けると一段と格ばった形になります。着た人自身もしゃきっとした気分になりますし、見ためにもきりっとしますので、袴だけでも体型にあった寸法のものを貸衣裳で着用されるとよいでしょう。また譲られたきものの寸法が体型に合わなくても袴を付けますとカバーされますし、格を上げながらも“粋”で“渋い”和服姿は眼を見張らせる演出効果は充分と言えるでしょう。 「写真の礼装着は黒羽二重五つ紋付の着物と羽織・仙台平の袴」 式服以外で日常の仕事を離れての年賀・賀寿の集まりや観劇・趣味の集まりなどには、袴なしのきもの姿は、着る本人はもちろんのこと、見る側の人にも心を和ませて、男らしく豊な感じをあたえ親しみを覚えます。きっと貴女も彼の魅力を改めて見直すに違いないでしょう。 男性は女性のように、きものを何着も必要としませんので、お正月とか他所への訪問など外出用として幅広く着用できる素材の物をお選びになるのが賢明かと思います。一般的には、お召しで西陣物・十日町物・桐生物などの本絹がよいでしょう。また村山大島紬や奄美大島紬などがありますがいずれも女物より糸の撚りが強く地合いがしっかりと厚手に織り上がっています。色調は藍系・グレー系・茶系などで柄物はありませんが、紬には亀甲絣や蚊絣があります。これらの男物の反物はきものと羽織の対にできていますが、きものと羽織を別々の布で作りますと粋でお洒落感覚になります。 羽織の裏は江戸時代から凝った物が使われ一枚の絵を描いた額裏というお洒落なものなどが使われます。 帯は角帯の方が引き締まりますが、宅でのくつろ着のときは、へこ帯の方が楽です、いずれもきものとの配色を考えてお洒落にまとめたいものですね。 さて、これらを一式調達することは現況では贅沢品と言えるかも知れませんが、しかし時代の移り変わりに左右されない品格ある和服は代々に亘って使うことができます。父から息子へそして孫の代へと着つなぐことの出来る宝物です。 「菊日和 また紺絣着てみたし」 故吉川英治氏が文化勲章の折の句です。 付属品について ![]() ★男子用の半衿は、平織り羽二重で色はグレー・紺・黒・茶・鉄色などで、あまり薄い色は用いませんがきものの色との調和や好みでよいでしょう。礼装の場合は白になります。 ★羽織の紐は、総仕上げのポイントです、丸打ち紐と平打ち紐があり、どちらも外出用に用いられます、色はやや色調を破ってお洒落感を試みてもよいかと思いますが、全体の調和が重要といえるでしょう。礼装は白の丸打ちの太くてしっかりした物をつかいます。注「男性の羽織紐は一般的に結んだ状態で金具を乳(ち)に掛けるようになっていますので、自分で結べない場合は解かないようにしてください。) ★足袋は、黒繻子か紺木綿などが普段着用です。お召しなどの改まった外出着や袴を付けた姿には白足袋がよいでしょう、もちろん礼装は白足袋です。 ![]() ★履物は、下駄と草履の両方は用意しましょう、ゆかたや普段着での外出程度では下駄で、改まった外出や礼装着には草履になります。男物草履は一般に畳表が用いられ、鼻緒は裂地や革・印伝などのお洒落な物が多種出まわっています。また高さも3p〜5p位までありますので、好みの高さで、きもの姿の総仕上げを草履できめてみましょう。 ところで、今度の正月こそは・・・と思っておられる奥様・お母様、今年もあと三か月程ですのでご主人さまに・息子さんにおきものの準備に入っては如何でしょう。 男性のきもの着装法はまたの機会にさせていただきます、ではご機嫌よう ![]() 安宅(富樫)逆旅の袖に涙のかかるとき武門の誉れはわきまえてこそ 安政
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