木枯らし一号 [99.11.21]


 木枯らし一号が、私の住むこの町にも11月16日に吹いた。

 それにしても、春先に吹く突風は「春一番」と呼ばれるのに対して「一号」という呼称はなんと無機質な響きであろうか。風情というものが感じられない。季節ものの呼び名なのだからもう少しそれらしい趣きのある言葉はなかったものかと思う。

 私の住む町は、木枯らしの季節でなくても、風が強い。どのくらい強いかというと、250ccのバイクのサイドスタンドを風上側に出して立てていると、バイクが倒れるくらいだ。それも、ちょくちょく起きることである。まぁ、250ccとしては小型のバイクだけど。当然、自転車なんて倒れているのが当たり前である。自転車の場合は、風下側にスタンドを出したって関係ない。風の吹く方向と自転車置き場の位置関係でそうなってしまう。

 木枯らし一号の吹いた日は大変であった。玄関のドアが開かないのである。開ける方向が風上側になる、外開きのドアでなので、風圧に負けたのだ。体重を預けて、力を入れて、やっと開いたと思ったら、外へ一歩踏み出したとたんに突風で3、4歩風下に押されてよろめいてしまった。幸いにも駅へ向かう道は横風なのでまだ良いのだが、こういう日に風上側へ移動するのは、徒歩や自転車では無理というものである。ダイエットのためのウォーキングには向いているかもしれないが。

 風の強い日は、ぼろアパートの部屋の中にいても、怖いくらいに音がする。ピューピューなんて生易しいものではない。ゴーゴーという感じのほうが近い。
 季節を問わず吹く風とはいえ、やはり「木枯らし」などと聞くと、不思議なもので、風の音も冷たい、寒い感じに聞こえてくる。今年は秋がなくていきなり冬が来た感じがする。ついこの前まで半袖で外を歩けたのに。もっとも、木枯らし一号の吹いた後は、また、妙に暖かい日が戻ってきているようだが。


 冬といえば、風邪の季節でもある。私は脂肪をたっぷり身にまとっているから、寒さには割と強いほうだ。でも身体がひ弱なので、けっこう風邪はよくひく。それも誰よりも早く。流行の一歩先をいってしまうわけだ。他のことで人の先をいくのならいいのに。

 そんな訳で、みなさんも、今年は風邪など召しませぬようくれぐれもご自愛下さい。
 で、この文章で一体私は何が書きたかったのでしょうか。

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