■「もう一組の合併」はダイエーとロッテなのか
これはオリックスと近鉄の合併が発表された直後の7月7日のオーナー会議で、西武の堤オーナーがダイエーとロッテの合併を推し進めているとも受け取れる発言をしたことに端を発し、同29日にはロッテ側がダイエー側に合併を打診していたことが明らかになり、もう一つの合併はダイエーとロッテが本命とされたもの。しかし、具体的な交渉を待たずに翌6日にはダイエーサイドがロッテ側のオファーに対し正式に断りを入れたとのことで、「もう一組の合併」は難航しているようです。オーナーが在日韓国人であり韓国にもプロ球団を持つロッテが、韓国に程近い福岡に移転合併するというのは現実味があったのですが、それ以前にせめてペナントレース中はこういった話題を表沙汰にしないようにしてもらいたいですよね。
|
|
■新たな合併の可能性
まず、巨人を除くセ・リーグ5球団は来季以降も2リーグ制を望んでいることから、現状ではセ球団が1リーグ制に加担するようなこと=合併を進めることはなさそうです。そうなると合併の可能性があるのがダイエー、西武、ロッテ、日本ハムのパ4球団でしょうか。そのダイエーは昨年、福岡ドームを今後30年間フランチャイズにするという契約を外資企業と結んでおり、この契約はダイエーが球団を手放した場合でも引き継がれるため、ロッテ以外の西武、日本ハムが現在の本拠地を離れてまでダイエーと合併することはないと考えられます。残る西武とロッテもともに球団を広告宣伝媒体として考えているため、単独か、あるいはそれに近い形で企業名を冠することができない合併には関心を示さないと考えた方が無難でしょう。そもそも、近鉄やダイエーのように経営がひっ迫している球団が合併を検討することは企業の論理としてやむを得ない部分もありましょうが、「もう一組の合併」は1リーグ制を押し切るためにご都合主義的に合併しようとしているような感じがして、これではファンも現場の人間も納得しないですよね。
|
|
■ライブドア、再び
ご存知の通りこの19日、ライブドアが、オリックスと近鉄が正式に球団合併した場合は新球団を設立し、日本プロ野球組織(NPB)へ新規加入を申請すると発表しました。12球団による2リーグ制の維持を願う私にとってこの発表は大歓迎ですが、これも結局、最終的にはオーナー会議で4分の3以上の承認が必要になるため、パ各球団が1リーグ制の実現を目指している現状ではその実現への見通しはきびしいと言わざるを得ません。しかし、本来であれば球界を活性化させるであろう新規加入が、あたかも目の前に対巨人戦、対阪神戦というニンジンをぶらさげられた馬のようなパ・リーグ各球団によって阻まれるようなことがあったらなんともさびしいです。
|
|
■反・ライブドアの動き
ライブドアの新規加入の発表を受けて、オリックスの小泉球団社長が「パ・リーグは6球団のままでは持たないと各球団が言っている」として、新規参入が合併の原因となった赤字経営の解決につながらないと批判しました。しかしこの発言からすると、オリックスは1リーグ制を強硬に推し進めるための切り札として近鉄を吸収合併し、一方の近鉄もそこにうまみを見出したことから身売りの道を選ばず、オリックスへの吸収=球団消滅を選択したのではないかという気がさえしてしまいます。何しろどんなにパ6球団の経営状態が良くないとは言え、「6球団のままでは持たない」などという話はオリックスと近鉄の合併話以前には聞いたことがありませんでした。先にも述べたように西武、ロッテはもとより、オリックス、日本ハムは球団を本社の広告塔と位置付けており、その赤字額も広告宣伝費としてみれば許容範囲内である、という記事を私が目にしたのもそう以前のことではないのですけど。まぁ、その記事の信ぴょう性はともかく、今回近鉄買収というリスクを逆手に取ることでようやく念願の1リーグ制への流れを作り出したオリックスにしてみれば、ここでライブドアに横槍を入れられては面白くないのでしょう。でもそんな調子だからファンどころか選手にさえそっぽを向かれるのではないかと…。
|
|
■球界再編・改革
最後になりますが、私が2リーグ制を良しとしているのは単純に「1リーグ制は面白くないだろうから」ということなのです。シーズン序盤にして優勝争いとは無縁ないわゆる「消化試合」が発生することは致命的な欠点であり、数々のドラマを生んできたオールスターゲームや日本シリーズを失うことも日本プロ野球にとって計り知れない損失だと思います。球界再編を理想だけで語れば、以前二宮清純氏が提案していた「16球団による2リーグ4地区制」が面白そうだと思いました。詳しい説明は割愛しますが、現在の12球団に加え、仙台、新潟、金沢、松山などに本拠地を置く地域密着型の球団を作り、セ・リーグ東地区・西地区、パ・リーグ東地区・西地区で、交流戦も行いながらペナントレースを展開する大リーグ方式に近いものでした。しかし現状ではこの提案も課題があまりにも多く夢物語としか言いようがないので、現行の「12球団による2リーグ制」の存続に期待している、といったところなんです。もっともその現状維持が「前進」なのか「後退」なのか分かりませんが…。とにかくそのためにはドラフト制度やFA制度、年俸制度は早急に見直し、一刻も早く戦力均衡化へのすじ道をつけるべきだと思います。これらの制度を見てもいったん回り始めた歯車を止めること、いったん崩れたバランスを取り戻すことがいかに困難であるか、ということを球界は学んでいるはずですし、そうだと思いたいです。ですから今回の球団合併・球界再編こそ最大限にファンの声に耳を傾け、ふたたびその輝きを取り戻してもらいたいものです。
|
|