毎週1〜2回(曜日未定)、パリから発信する小さなメールマガジンです。
タイトルにある「階段小路」とは、私の命名ですが、その名の通り、階段になっている小さな路地、または階段のある通りのことを指します。パリは、東京都の世田谷区、または山手線の内側くらいの広さしかない小さな都市ですが、その中は案外起伏に富んでいて、階段小路がたくさんあるのです。
観光名所ではないけれど、味のあるそんな小路に魅せられた私は、なんだかどんどん奥へ奥へ、迷宮パリの深部へと、吸い寄せられて行くのです。
 メールマガジンの内容は、私がHPのために準備した内容を、簡単なレポートにしてお送りするものです。美味しいお店の紹介や、かわいい雑貨屋さんの発見なども織り込んでいく予定です。このメールマガジンの内容は、HPにはUPしませんので、皆さん是非ご登録ください。 
パリの階段小路から (マガジンID:0000130639)

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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ パリの階段小路から 第42号 2004年12月26日(日)
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皆さんこんにちは!
ご愛読いただきありがとうございます。
皆さんのクリスマスはいかがでしたか?
私は、同居人と2人で静かに過ごしました。
日本でのように、明日から少しづつ大掃除を始めるつもりですが、
フランスにはそのような習慣はないようですね。

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■■■ 第42号 カリブ海の桜の香?ある日の観劇日記より ■■■
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12月18日、パリ郊外の劇場に、チェーホフの『桜の園』を観にいった。
演出家はハイチ人、出演者も皆、マルチニックやグアドルーブといった
カリブ諸島の出身者で、元フランスの植民地や、今でも海外県であったりするので、
お芝居の言語はもちろんフランス語。
どの役者さんもきれいなフランス語を話す。

会場のロビーでは、ある写真家が撮った出演者たちの写真展が開催されていたり、
併設された書店には、演劇関係の本だけではなく、
見事なセンスでそろえられた本が並び、
日本ではなんだかスノッブに写ってしまいそうなことが自然に行われている国だな、
と感じる。
というのはこの劇場、日本で言うところの、
いわゆる市民ホール、市民会館?なのです。
新宿文化センターとかでこういうことがやれるようになったらいいですけどね。

さすがパリ、こんなチェーホフ劇を観れるなんて!
一味違うエキゾチックな雰囲気の、でも素晴らしい舞台だった。
会場ホールに貼られていた、新聞や雑誌の劇評のどれもが触れていたのが、
94歳の女優、Jenny Alpha(ジュニー・アルファ)の素晴らしさ。

彼女が演じたのは、今や落ちぶれたお屋敷に務めるばあやの役。
原作では老僕(じいや)という設定になっているのだが、
そこを変更しても話の展開に支障はない役柄なので、
前日に戯曲を読んでおかなかったら、そのことには気が付かなかったであろう。

2004年11月25日付けのル・モンド紙に、
彼女の大きな写真付きの記事が出ていた。
私は彼女に魅せられてしまったので、
翌日図書館に行って、その記事をじっくり読んでみたのだ。

その新聞記事の小見出しをご紹介しよう。
「コンセルバトワール(注1)で、私は受け入れてもらえなかったの。
古典芝居には黒人の演じられる役はないからという理由で。
たくさん泣いたわ。そしてそれからは戦いだった。」

1910年生まれの彼女は、お芝居をやりたくて19歳の時にパリにやってきたのだが、
上記のような理由で、
黒人でも受け入れてもらえたというミュージックホールで働くことになる。
戦前、戦中という時代も災いしたのであろう。
戦後暫らくたってはいるが、1960年に、やっと念願の初舞台を踏めたのだという。

「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」(注2)
というキューバの映画が数年前に話題になったが、
人生の年輪を重ねて尚美しく見えるのは、
やはりその人の感性の厚みなのかな、などと思う。

プログラムに小さく書かれていたのだが、
このお芝居は、2003年9月に他の劇場で上演されたものを、
劇場側が交渉して、違う演出家と役者とで組み直し、リレー上演しているらしい。
装置やアイディアは借りましたよ、ということか?
なんだか不思議なシステムだ。
フランスの演劇界についてまだまだ何も知らない私は、
いろいろなことを知りたくてウズウズしてきたところなのだが、
まああせらず、少しずつ劇場に足を運ぶことになろう。


(注1) コンセルバトワール
ここで語られているのは、パリにある有名な演劇学院のことだと思うが、
パリ市運営の、コンセルバトワール・ミュニシポーについて、
この機会に少し触れたいと思う。
音楽、ダンス、演劇の分野で基本的に子供対象に教育を行う学校で、
パリ市内に17校ある。
ピアノを習っている方の話では、音楽の場合、
まずソルフェージュの授業を一年受けてからでないと
楽器に触らせてもらえないそうで、
それがいいのか悪いのかはさておき、
日本でいうお稽古事感覚よりも大分本格的だ。

(注2) 「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」
キューバの音楽家たちを追ったドキュメンタリー映画。
ニューヨークに演奏旅行!大丈夫?旅はできるのかしら?
というくらい高い平均年齢。

今回の劇場は、MC93 Bobigny
http://www.mc93.com
でした。
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■■■今週のHP更新情報■■■

パリの階段小路から
http://www1.ocn.ne.jp/~minamina/

●日記
12月19日〜12月25日までの日記をUPしました。
お芝居を2本観に行ったし、JAZZセッションも聞きに行ったし、
大満足の一週間でした。

●BIO
約一月半ぶりの新しいレポートです。
マレ地区にある、とても可愛らしい細長い店内の、
bioベジタリアンレストランに行って来ました。

尚、Jenny Alpha(ジュニー・アルファ)さんの写真入りのサイトを見つけたのですが、
URLが分からなくなってしまったので、もう一度確認した上、
分かり次第HP上でリンクを貼ります。
是非お楽しみに!

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次回配送予定は1月2日(日)です。
いよいよ新年を迎えますね。
来年は、災いの少ない一年になってもらいたいものです。

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  メールマガジン「パリの階段小路から」
 
  発行責任者  越河 美波     minami  kosugo
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