啓明学院

2009年度

関学継続校である啓明学院を、啓明学院の保護者の方と御一緒に訪問いたしました。神戸市地下鉄「妙法寺」を降りてバス。バスは正門側に着くものと後ろの通用門側に着くものの2系統があります。正門側に着くものに乗って一駅で到着しました。歩いても15分位だそうですが、ゆるい登り坂なのでバスにいたしました。到着しますと正門まで歩いて直ぐです。後ろの山が間近で緑が瑞々しく、大変良い環境だと感じました。門のところには「NHK放送学園」の看板も。同行した方のご説明では、NHK学園高校のスクーリングが日曜など、生徒さんの授業の無い日に開かれたりするそうです。校長先生の教育に対する見識の高さが窺われます。

啓明学院正門  緑が美しい  校舎と校章                           写真はクリックですべて拡大可です。

訪問を告げますと、すぐに応接室にご案内くださいました。そこで副校長の藤本先生にお話を伺いました。現在、名物校長の尾崎校長のもと、3人の副校長がいらっしゃいます。お一人は中学、お一人は高校の担当、そして企画広報の藤本先生で、先生は帰国受け入れの担当者でもいらっしゃいます。
まず帰国生徒の人数をお伺いしましたところ、現在、生徒数1134名中、96名、おおよそ1割近い帰国生徒がいらっしゃるということでした。といっても帰国枠で受験した人ばかりではなく、入学後の調査で帰国生徒だと判明した人もいらっしゃるとのことです。人数的には日本人学校出身者の割合が高いということですが、長くインターに通った生徒さんもいらっしゃるそうです。啓明学院は以前は女子校として有名でしたが、2002年から共学の中高一貫の中学部ができ、そこから高校を経て関学へ進めるようになりました。そして中高一貫校が出来た時から帰国受け入れを始められました。高校からは、これまでは女子のみの募集でしたが、今年度より高校からも男女80名を募集されることになりました。もちろん帰国子女も受験できます。

帰国生徒受け入れですが、中1の入試に始まり、高校1年の1学期(夏)まで編入を受け付けていらっしゃいます。それ以降の編入になりますと、啓明という学校の良さを学ばないまま卒業してしまうことになるので、とおっしゃっていました。海外在住原則2年以上、諸々の事情によっては1年でも受け入れることもあるとのことでした。また帰国後の年数は問われません。帰国子女の良さを大変理解してくださっている学校です。

11月中旬に行われるシンガポール入試は今年が4年目だそうです。この入試はその時点で海外に住む生徒を対象としていらっしゃって、遠くアメリカからも受験される方もいらっしゃるということでした。(シンガポール入試の詳細はHPに載っています) この6月中旬にも香港・シンガポール・クアラルンプル・バンコク・上海で海外説明会を催されたそうですが、非常に人気が高く、そこでお話した方の受験率は大変高いということでした。また、今現在も夏の一時帰国を利用して学校訪問をされる方がひきも切らないと話していらっしゃいました。それは帰国生徒の場合、必ず必要な事前面接というケースもあるのでしょう。事前面接では、写真など持参して海外のお話をするのも、また、得意なものをお見せするのも非常に良いということです。

さてシンガポール入試以外の日本国内での入試ですが、A入試とB入試があります。A入試のみに帰国生徒を対象としたものがあります。一般生徒は国・算・理の試験ですが、理科の試験の代わりに作文(日本語550字〜600字、英語200〜250words、30分)で「在留中の生活体験」について書きます。事前にある程度考えてきて良いそうです。また日本人学校出身者にも英語面接(先生2人:生徒1人)がありますが、それは別に点数化はなさらず、受け答えの様子を見られるだけのようです。また算数では、「途中式もすべて書くことで、チャレンジしている子ども達の成長を見るため、減点法ではなく部分点を入れて採用しています」ということでした。保護者同伴面接は校長先生と行われます。明るく元気な素の自分を表現できたらいいですね。

入学後ですが、中学1年では帰国生は同じクラスになり、理解しあえる友達が近くに居て心強いようです。また入学後すぐある前島キャンプでは、女子生徒もメチャビーという泥んこでボールを追いかける伝統あるゲームをします。また中2夏の青島キャンプでは全員が1km遠泳をします。誰でも泳げるようになるということで、心身鍛練が素晴らしいですね。

入学して、学業で遅れているものがあれば、授業担任が放課後などにフォローしてくださるそうです。また特別の課題を与えたり、夏休みを少し使った補習もしてくださるとおっしゃっていました。中学から高校への進学は、各科目55点以上、総平均65点以上が必要だそうですが、帰国生徒で留年になった生徒は居ないということでした。帰国生徒は努力できる子が多いそうです。

また高2,高3ではゼミ形式で学術研究を行います。そのために高校から入った人は、「読書」について鍛えられます。啓明では書く機会も大変多いので、大学へ入ってからレポートに苦労することがないと卒業生からのメッセージにもありました。

高校では各科目50点、各科目の点数に、その単位数を乗じて合計した総点が150点以上無いと留年となります。大学へは高校時代に英検2級を取っておくことが推薦の条件になります。生徒の90%以上が関学に推薦されるそうです。学部の一番人気は商学部だそうですが、生徒の第一志望はそれぞれ異なっているため、ほぼ全員が希望通りの学部に収まっているということでした。ただ他大学受験の場合は、推薦権を放棄しないといけないようです。

留学生も大変多く来ているということでした。様々な国から、長期・短期を含めて来られるそうです。留学する生徒も居るそうですが、あえて休学して留学し、帰国後、学年をずらして啓明生活を十分享受する生徒も少なくありません。

通学範囲は須磨区・西区を中心に、西は姫路在住の生徒、東では西宮や尼崎から通っている生徒も多いそうです。

特筆すべきこととして、今年の新入生から夏の制服が替わりました。女子生徒は紺色のスカートで、上は丸い形のセーラー衿で、大変清楚で可愛いものです。男子生徒も紺のズボンに、上衣は白で前立て部分にに紺のネクタイ様の縦線が入って清潔なイメージです。

啓明学院 新しい夏服 新しい夏服

また2011年からは高校生に向けて寮ができるというお話を伺いました。海外子女にとっては大きなニュースではないでしょうか。寮といっても、ただの寮ではなく、校長先生を始め、先生方が色々な構想を練っていらっしゃるようです。

藤本先生は「我が校はなんといっても生徒が中心の学校です。オープンキャンパスの時は生徒が保護者をご案内します。生徒が明るいというのが、一番の自慢です。」と話していらっしゃいました。「毎日がオープンキャンパスです」ともおっしゃっていました。帰りは駅まで、生徒達と一緒に坂を降りたのですが、本当に皆さん明るい笑顔でした。同行してくださった保護者のお母様も、「子どもが学校を大変気に入っているし、私もです」と言ってらっしゃいました。本当にそうだろうなぁと感じました。学校は子ども達の成長のために、様々な工夫を凝らしていらっしゃるのが伝わってきます。

なお、ホームページでは書かれていない啓明の教育について、印刷された「学校案内」があります。学校に申し出れば送っていただけます。(ピアーズ経由も送付可能ですが、実費をお願いいたします。m_ _m)

高校入試ですが、シンガポール入試についてはHPに詳細が載っています(今年は9人受験で7人合格)。日本での入試については、内申点37以上を目安としておられます。 帰国生徒は作文50分50点、英語面接10分15点、英語筆記テスト50分45点(準2級程度)、日本語面接15分40点、数学50分50点(中3の基礎学力の確認。計算式も書く)。日本語面接は校長がなさり、写真・楽器・歌・ダンス・サッカーリフティング・写真プレゼン等、なんでもOKで自己PR。推薦書も必要です。(帰国生徒は2人受験で1人合格) 募集人数に満たなくても、学校が望む人物像に合った人をという思いをお持ちです。受験体制に組み込まれて勉強オンリーで過ごした人ではなく、中学3年間を有意義に過ごした生徒が望ましいということです。大学のAO入試のようなイメージを持って臨まれるとよいのではないでしょうか。 (なお、高校入試の過去問をいただきました。7月25日(土)10時から高校オープンキャンパスがあります。ぜひ行ってみてくださいませ)

啓明学院HP→ http://www.keimei.ed.jp/                                         
シンガポール入試→ http://www.keimei.ed.jp/09singa-nyushi.html