半導体製品製造
(集積回路チップ製造作業)の要点


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結晶編

1. シリコンの単結晶top
  
シリコンの単結晶は面心立方晶、ダイヤモンド型である。

     


2. シリコンの結晶構造top

  
シリコンの結晶構造には、単結晶、多結晶、アモルファスの三つの構造がある。

     


3. シリコンの単結晶の物性top

  
原子番号 14
  
融点    1410〜1420℃
  
比重    2.33


4. シリコンの単結晶の原子結合top
  
シリコンの結合方式は共有結合である。

     


  原子どうしが結合するとき隣の最外殻の電子を共有して、最外殻の電子を8個にして結合を行います。これを共有結合といいます。
  (オクテット則:最外殻の電子が8個になるとエネルギー的に安定した状態になる。)


5. シリコンの単結晶の製造方法top

  
単結晶の製造方法にはFZ(フローティングゾーン)法とCZ(チョクラルスキー)法がある。
  ・FZ法で作られたウエハは、CZ法に比べて酸素濃度が低く高純度であるため、パワートランジスタやダイオードに使用される。
  ・
CZ法で作られたウエハは、FZ法に比べて大口径化が容易であるため安価である。また高温での機械的強度に優れているため
   メモリやロジックに使用される。




半導体編

1. 化合物半導体top

  
GaAsは化合物半導体である。
  化合物半導体は2種類以上の元素の化合物からなる半導体で、GaAs・InSb・CdSe・・・などがあるが、GaAsがよく使用される。
  化合物半導体にはV族とX族の化合物、U族とY族の化合物がある。
  
SnPb(すず・鉛)などは、W族とW族の合金(ハンダ)で化合物半導体にはならない。

種 類 半導体材料 使用(例)
単体の元素 Si             
シリコン
トランジスタ、ダイオード、
IC、LSI、整流器、
サイリスタ、太陽電池
Ge            
ゲルマニウム
トランジスタ、ダイオード、ホール素子      
Se           
セレン
整流器、光素子
金属と金属の化合物 GaAs
ガリウム砒素
発光ダイオード、ホトダイオード、
インパットダイオード、マイクロ波FET
GaP            
ガリウム燐
発光ダイオード
InP 
インジウム
ホール素子、ホトセル
酸化物 Cu2O 
亜酸化銅
整流器、光電池



2. 温度係数top
  
真性半導体は、ある温度範囲では温度上昇とともに電気抵抗が減少(抵抗の温度係数が負)する。
  半導体は、ある温度範囲では温度上昇とともに電気抵抗が減少する。
  一般に、金属は温度の上昇すると抵抗が増加するが、半導体はある温度範囲で減少する。

      
  
  一般に導体の電気抵抗は、温度が上昇すると高くなる。真性半導体(不純物を含まない半導体)の原子の結合は強くないため、
  温度の上昇(ある温度範囲まで)により、結びついた電子が離れて自由電子となり電気抵抗が低くなる。
  しかし、温度が上がりすぎると逆に電流の流れを阻害し、電気抵抗が上昇する。

3. ドーパントと半導体top
  
真性半導体にBを添加すると、p形半導体になる。
  
真性半導体にAs(ひ素)を添加すると、N型半導体になる。
  シリコンの結晶中にボロン(B)などの第V族の元素を加えると、正孔ができてP型の半導体となる。
  
シリコン中にP型拡散層を形成するにはB型(ほう素)を、N型拡散層を形成するにはP(りん)やAs(ひ素)を添加する。
  
Si中にP型拡散層を形成するにはBを、n型拡散層を形成するにはPやAsを添加する。

  真性半導体とは、不純物(ドーパント)を含まない半導体のことで、添加するドーパントの種類によりP形、N形の半導体になります。

         ドーパント(不純物)            半導体の種類       多数キャリア  
   V族   (アクセプタ) B(ボロン)
In(インジューム)
P型    ホール(正孔)   
   X族   (ドナー) P(リン)
As(砒素)
Sb(アンチモン)
Bi(ビスマス)
N型    電子(自由電子)


4. 多数キャリアtop

  N型半導体はシリコンの真性半導体に、X族の不純物(ドナー)を加えたものであり、電子が多数キャリアになる。
  
P型半導体はシリコンの真性半導体に、V族の不純物(アクセプタ)を加えたものであり、正孔が多数キャリアになる。
  
単位体積中に含まれるキャリアである電子(自由電子)の数が、ホールの数より多い半導体をN型半導体という。
  
単位体積中に含まれるキャリアである正孔(ホール)の数が、電子の数より多い半導体をP型半導体という。

  N型半導体の中にも、少数ながら反対のキャリアであるホール(正孔)が混在しています。同じことがP型半導体にもいえます。
       

  
MOS型トランジスタは、多数キャリアを利用したデバイスである。Pチャンネル型MOSトランジスタの場合は、ホールがキャリア
  として寄与する。

  
P形、N形の半導体の中にも、その反対のキャリアが含まれています。P形半導体の場合は、多数キャリアが正孔で
  
小数キャリアが電子となります。また、このことを利用してMOS Trは動作しています。

        * SW オフ の状態
        N形は電子がいっぱいある状態で、P形は正孔がいっぱいある状態です。ソースとドレイン(N形半導体)中の電子が、
        P形半導体中の正孔と出会い消滅してしまい、何もない状態(空乏層)になり絶縁された状態になります。そのため、
        ソースからドレインに電流は流れません。

        * SW オン の状態
        SWをオンにするとゲートにプラスの電圧がかかります。それを打ち消すように、ゲート酸化膜の反対側に少数キャリア
        である電子が集まります。それにより空乏層が消滅し、ソースとドレインの間に電子の橋が架かった状態になり、ソース
        側からドレイン側にキャリアが流れます。

      


5. ドーパントと電気抵抗top
  真性半導体は、ドーパントを添加することによって電気抵抗が下がる。
  
半導体はドーパント量が増加すると抵抗は減少する。
  N型半導体は、さらにドナー不純物を入れることにより電気抵抗が下がる。


6. 半導体の性質top
  半導体は、室温で導体と絶縁体の中間の電気抵抗を持つ
  
半導体が光により電気抵抗が変化したり、電圧を発生させたりする現象を光電効果という。
  
シリコンは、可視光を照射されると電子と正孔が発生して電気抵抗が低くなる。

  

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