ブリーディングローンとは?

   ブリーディングローンとは、繁殖用の個体をレンタルする事業です。雄を持っている人には雌を、雌をもっている人には雄をレンタルすることによって、国内のペットの飼育下での繁殖をバックアップするのが目的です。

ブリーディングローンに関する規定
(1999.12.8作成)
作成者(筆者)川口晃司

1.目的

 現在、日本において飼育されている外国産の爬虫類(ここでは特にリクガメ及びハコガメを中心としたカメを指す)のほとんどが、原産国からの野生個体(WC)の輸入及び欧米からの繁殖個体(CB)である。今後、輸入等の規制強化が行われた場合、我が国における爬虫類飼育は非常に難しくなることが予想され、また、その価格はアメリカハコガメ類をみても明らかなように、高騰することが容易に想像できる。
 筆者は、我が国におけるペットとしての爬虫類は我が国で生産するする必要があると考える。しかしながら、これらの種親となるべき繁殖可能サイズの成体を個人で複数飼育するには限界がある。

 このような状況の中、筆者はブリーディングローンという方法を用いて、我が国におけるペット用爬虫類の安定供給にむけて活動し、以下の諸問題をクリアーすることを究極の目的とする。

 (1)自国内でのブリーディング技術の確立及びデータの蓄積
 (2)ペット用飼育個体の完全国内CB化
 (3)ブリーディングに関する情報等の中心となる施設の設立
 

2.ブリーディングローンに関する約款について

ブリーディングローン(以下BLという)に関する約款は以下のとおりとする。
ただし、変更の必要が生じた場合には、その都度改定する。その際、改訂前に行ったBLについては原則として改訂前の約款に基づくものとする。
なお、以下において、BLの為に飼育個体を貸与する側を甲、甲から飼育個体を貸与され、飼育・繁殖を行うものを乙とする。

(1)前提条件
 BLを行う条件は以下の項目について全て了承していただきます。
○甲について
 a.BLを行う飼育個体については健康上問題がないこと。ただし、外観上確認が困難であるような内臓疾患等が後日発覚した場合等
   についてはこの限りではない。また、甲ズレ、爪飛び等の外観上の問題については、乙と協議の上、双方が納得することを条件とする。
 b.貸与にあたり、乙に今までの飼育環境等のデータを詳細に伝えること。
 c.BLを行う飼育個体が、万一病気・死亡等の場合については、当約款に基づき手続きを行うこと。

○乙について
 a.目的がBLされる個体の繁殖であること。単なる飼育欲に基づく場合はご遠慮願います。
 b.甲より貸与される個体がオスであれば同種のメスを、メスであれば同種のオスを所有してい
   ること。また、亜種違い、交雑種ができるような場合のBLについては原則禁止しますので
   その恐れのある場合は事前協議が必要となります。
 c.甲よりBLされた個体の飼育にあたっては最善をつくしてこれにあたり、病気・死亡等の異常が見られた場合、速やかに甲に報告すること。
 d.BL開始後、定期的に甲との情報交換を行うこと。
 e.今後の資料となるような繁殖データをとること。
  (飼育温度、環境、交尾、産卵日、孵化日数等)
 f.産卵・孵化等の成功に関しては速やかにかつ正確に甲へ報告すること(数量等)。
 g.BL契約期間満了の際は、速やかに甲にBL個体を返却すること。

○共通
 a.トラブルに際しては紳士的な対応でお願いいたします。
   甲が筆者の場合、後に残るような遺恨を残した時は、今後のBLはお断りいたします。
 b.甲が筆者の場合、いかなる場合もBL個体の所有権の放棄はいたしません。
   (BL個体の契約期間満了後、譲渡の依頼にはお断りします)

○その他
 筆者のBL個体のうち、血液検査、レントゲン検査、培養検査(含む抗生物質の感受性試験)等をおこなっているものについては、貸与前にその情報について、
 既往歴を含めて公開いたします。


(2)BL期間に関する条件
 BLを行う期間については、事前に甲と乙で取り決めることとする。なお、発情済のオスのBLであれば約1ヶ月、同メスであれば約6ヶ月あれば
 結果は得られると考えるため、最長期間は1年間とし、延長に関しては期間満了後に再度甲と乙で協議するものとする。
 なお、意見が統一できない場合は甲の意見を優先とする。

(3)契約及び報酬に関する条件
 BLにあたっての契約形態としては以下の2方式とする。
○契約について
 a.無担保型
   乙がBL個体を預かる際に、担保となるもの(現金、代替個体等)を甲に提供しない方法。
  この場合、期間満了後にBL個体に問題がなければ甲に返却して契約は終了です。
   また、病気・怪我・死亡等のトラブルが起こった場合については、事前に甲と乙で取り決めを行って下さい。(事後はトラブルの元)
  例:病気の場合;病院への検査料→乙持ち(上限○○円)
          その後の通院・入院料→甲持ち
    死亡の場合:病理検査代→(乙持ち,上限○○円)
          検査の結果・慢性病と判断された場合→乙の責任なし
    検査の結果・飼育の不適と判断された場合→BL個体相当金額の支払等

注)金額・条件等については個体の状態、種類の希少度、市場価格等を勘案して甲と乙で十分協議して決定して下さい。

 b.担保預かり型
   乙がBL個体を預かる際に、担保となるもの(現金、代替個体等)を予め甲に提供する方法。
  この場合、期間満了後にBL個体に問題がなければ甲にBL個体を返却して、甲から乙に担保として預かったものを返却して契約は終了です。
   また、病気・怪我・死亡等のトラブルが起こった場合については、担保の返却を行わないことで契約を終了とします。
○報酬について
   幸運にも、産卵・孵化に成功した場合、成功報酬の分割については以下の2方式とします。

 a.卵の状態での報酬分割
   産卵の時点で乙から甲へ連絡し、産卵数を2分する方法です。奇数の場合はそれまでの手間を考慮して、乙の方を1個多くするものとします。
   ただし、卵の輸送はリスクを伴いますので近距離以外はあまりお勧めしません。
 
b.孵化後に報酬分割(推奨)
   全卵の孵化が完了した時点で孵化数を2分する方法です。奇数の場合はそれまでの手間を考慮して、乙の方を1個体多くするものとします。

c.孵化後、一方に報酬を譲渡
   全卵の孵化が完了した時点で孵化数を2分し、奇数の場合は乙の方を1個体多く分配します。
  その後、一方の個体を甲もしくは乙が買い取る方法です。この場合、事前に1個体いくらで引き取るか決めておくことを原則とします。

(4)その他
 
 ○契約書(別紙参照)・・・・・現在作成中

 ○その他
   何度も書きますが、トラブルのないようくれぐれもよろしくお願いいたします。

以上           

 文責 川口晃司     

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