今年の4月、I.F.A.P.A.O主催による第9回A.P.O.C.(環太平洋アジアオブトメトリー会議)が香港で開催されました。
JOAからは理事である関 真司O.DがI.F.A.P.A.O.のメンバーとして会議に参加しております。
JOAでは、今回の開催地が香港ということもあり、会議と同時に行われたオブトメトリーの講義の様子や、オプトメトリーの学部をもつHONG KONG
POLYTECHNICの視察ツアーを企画し、JOA会員12名が参加しました。
4月6日、日本航空705便にて出発
「LADYS&GENTLEMEN当機は、間もなく香港啓徳空港に着陸いたします。香港の気象状況は曇り、気温は18℃、午後には20〜22℃に上昇するでしょう。」
時速180キロにも及ぶ偏西風を、まともに受けながら飛び続け、予定よりも一時間ほど遅れて到着した香港、春の生暖かい風、ひょっとしたら雨風かと感じさせる空気に包まれて降り立った啓徳空港は、日本とは比べ物にならないほど巨大な空港でした。
土地の少ない香港の中にあるこの空港は、敷地のまわりをビル街に囲まれ、空から見た町の風景は、空港を中心とした巨大なすり鉢を思わせるものがありました。
入国審査を無事終えた一行12人は、地元の添乗員と落ち合うための場所へ向かったはずなのですが、何せ、初めて降り立った場所だけに出てしまったのは約束と違うところ。
みんなが一様にウロウロ・キョロキョロする中、添乗員さんの方から見つけて下さり、無事、市内観光のバスへと乗り込むことができました。
走り出す車から見る香港の町は、日本のラッシュアワーを思わせるような混み方で、聞くところによれば車が優先の町、割り込み、クラクション、私たちから見れば凄い運転ですが、ここ香港では、それがマナーのようで、それはそれで、また立派な運転です。
直線の少ない狭く曲がった路が多く、それ以上に多い車の量、歩行者も車と車の間を通り歩いて行くのですから、とてものんびりと歩けたものではありません、と驚いているうちに最初に目的地、タイガーバーム・ガーデンへ到着。
皆さんもご存じの通りタイガーバーム・ガーデンは、通称マンキンタンと呼ばれるあまりにも有名な万能外用薬を作り出した一族が住んでいた家に、中国の神話に出てくる登場人物をかたどった彫像を配置した庭園です。
現在は、その一族も残っているのはー人のみで、この庭園の中にある自宅に住んでいるとのことでした。
我々日本人から見るとこの庭園は、どことなくエキゾチックな雰囲気を味あわせてくれる場所でした。
次に訪れた場所は、香港でー番きれいで、行きやすいビーチの一つであるレパルスベイです。
白く、長く、続く砂浜は、さすがにきれいで、オフシーズンのため今は観光客しかいませんが、シーズン中ともなれば、「人、人、人」で埋まりそうな、そんな想像ができるとてもいいビーチです。
ここにはファーストフードのお店としてマクドナルドとピザハットがあり、 日本でもおなじみのあの匂いが辺り一面に漂っていました。
そして、このビーチの陰には、お寺があり、お金持ちになれると信じられている像があり、この像を触ってからその手をポケットに入れるとお金を呼び込む言い伝えがあるそうです。
またこのお寺もタイガーバーム・ガーデンと同様にエキゾチックな雰囲気を漂わせており、様々な建物や像が綺麗な色で飾られていました。
さあ、そろそろ、夕方も近くなり、おなかも空いてきた頃、今日の夕食の場所へ向かうことにしましょう。
香港のすばらしい海鮮料理を食べさせてくれると評判の、水上レストラン「アバディーン」は電飾で飾られた夜景のとても続麗なしストランです。
岸から専用のボートで行くこと5分、近づけば近づくほど明るさを増す電飾に迎えられ、中に入ってみると、それは豪華な雰囲気のレストラン。
テーブルに案内されいよいよ待望の香港料理を味あうことになりました。
次から次へ出てくる料理、確かにおいしかったのですが、期待が大きかっただけに味は今一歩、一番おいしかったのは蒸し海老、シンプルな料理が口に合ってしまったのは残念でしかたありません。
それと、ココナッツオイルで作られたチャーハンは、何とも癖があり、私達日本人にはややなじめないものがありました。
何とか、おなかも膨れ、ちょっとまわりを見渡すと、何と日本人しかいません。
あまりにも観光ルートになりすぎているようで、ちょっと興ざめの感じがしてしまいました。
食後に連れて行ってもらった夜景は、あいにくの雨模様で見ることは出来ず、途中の展望台から少々拝見させてもらえましたが、あの「百萬ドル」と言われた夜景は、今夜ばかりは百セントの夜景に思われてしまいました。
残念。
明日からはI.F.A.P.A.O.の会議も始まります。
今日のところは、ホテルに戻り、疲れを癒すことにします。
4月7日「 HONG KONG POLYTECHNIC 」視察
香港には6つの大学があり、その内の一つの「 HONG KONG POLYTECHNIC 」では現在、約15000人の学生が学んでおり、その内の約120名(4年制で、各学年30名)がオプトメトリーの学生です。
3、4年生になると臨床が主となり、今回、そのクリニックを見学させていただきました。
香港では、1994年にオプトメトリーが法制化されることになっており、現在のところ、法制化前にもかかわらず、一般の人もこのクリニックに来院されるそうです。
クリニックは、オプトメトリー・クリニックとコンタクトレン・ズクリニックに分けられております。
オプトメトリー・クリニックには検眼室が10あり、初診のときには必ず眼圧を測定するため、移動式の眼圧計が用意されており、その他にも、各検眼室で共用する検査機材は使用後必ず元の保管場所こ戻されています。
検査上暗室が必要な場合、専用の「DARK ROOM」へ移動して検査します。
検査時間は、約2時間位かけて行われているそうです。
必要に応じて、眼鏡を調整しますが、一般の眼鏡店と比較してフレームの数は少なく、主に子供用が用意されています。
香港では6〜7歳の時にスクリーニングが行われ、そのフォローとして病院や眼科、あるいはこのクリニックが利用されているため、子供の患者の比率が高くなっているそうです。
レンズの加工は、専用のラボで行われていますが、香港の場合、イギリスの影響を受けているため、カリキュラムにオプティシャンの範囲も含んでおり、眼鏡調整の部屋も用意されています。
コンタクトレンズクリニックは、検査室が7部屋と、コンタクトレンズのストックルーム、コンタクトレンズの規格検査室からなります。
その他には、教授と生徒がケースデイスカッションをする「conference room」や、コンピューターのデータとして眼の生理に関する資料や、解剖学の資料が保管されており、生徒は、自由にコンピューターを利用して学習できる設備も用意されていました。
視機能訓練に関する設備も、今後拡張し充実させていくとのことでした。
「香港は地価が高い」と言われている中で、この「HONG KONG POLYTECHNIC」は非常に広い敷地を持ち賢沢な感じを受けました。
 眼鏡の検査や、コンタクトの検査は、一般の眼鏡店では現在のところ無料で行われています。
しかし、このクリニックは有料であるにもかかわらず、2カ月〜3カ月の予約待ちであり、一般の患者の支持を受けている現状が伺われます。
香港のオプトメトリスト教育の歴史は、1978年に2年制のコースとして始まり、1980年に3年制のコースに変更され、1984年にこの学校の学部がスタートし、その後4年制に変更され、1994年に初めての4年制のカリキュラムを終了した生徒が卒業し、それと同時にオプトメトリーの法制化もスタートするそうです。
法制化に向けて、明確な目標を持ち、それを着実に実現してきた成果であるという印象を持ちました。
4月8日「 A.P.O.C.オブトメトリー講義」出席
第9回「ASIAN-PACIFIC
OPTOMETRIC CONGRESS]は、4月8日から12日まで「香港JW Maniott Hotel」で、その後、場所を北京に移し、15日まで開催されました。
私達は、初日のプログラムに参加することができ、午前中は開催地香港らしく広東語による発表で、午後からは、「CLINICAL OPTOMETRY」として、幅綾不全のトレーニングからスポーツビジョンまで幅広い発表がありました。
発表者も「ASIAN-PACIFIC」地域だけに留まらず、アメリカ、フランスなど13カ国50名以上とのことです。
「A.P.O.C.オープニングディナー」
会場には、アジア各国の料理がテーブルを取り囲むように所狭しと並べられ、パーティの始まりを待つ香港、アメリカ、マレーシア、オーストラリア、インド、フィジーなど各国から集まったオブトメトリスト達も、昼間の講義やディスカッションの時とは違って皆和やかでした。
その中で私達は、慣れないこの雰囲気に和むというより、心なしか緊張していました。
周りで飛び交うのは、広東語、英語であり、うちわで話す日本語は打ち消され、楽しそうに聞こえるはずの笑い声さえも、何か少し異和感を感じました。
時計が午後8時をまわり、「LADYS&GENTLEMEN」という司会者の言葉とともにパーティーは始まりました。
まずは主催者であるI.F.A.P.A.O.の代表者の方々の入場です。
その姿を注目しながら、この方々のおかげて会議が運営されているのか・・・などと思っていると、その中に、一人日本人の男性がさっそうと並んでいました。
すらりとした細身の男性、それは関O.D.でした。
胸に大きな花のバッチを付けて入場する姿を見て、ふと安心すると同時にアジアの代表者のー人に、身近な関O.D.がいらっしゃることを嬉しく、また誇りに思いました。
代表者の方々の着席後、I.F.A.P.A.O.会長、香港オプトメトリー協会会長、I.O.O.L会長、そして最後に香港厚生大臣のミセス・エリザベスウォンによるウィットに富んだスピーチがありました。
スピーチの後、レセプション行事として日本の獅子舞に似た「ライオンダンス」が披露されました。
きらびやかな衣装につつまれ、ドラの音に合わせて踊る「香港ライオン」が独特の雰囲気を醸し出し、パーティーを一層盛り上げ、私達も徐々にリラックスしていきました。
デザートの甘いケーキと珈琲をいただくころには、私達もすっかり打ち解けて、参加してよかったという思いが、満腹感と共に表情にも表れ始めました。
思い切って他のテーブルへ行き、片言で話したり、記念写真を撮ったりしている間に時刻も10時を過ぎ、歓迎パーティーは幕を閉じました。
4月9日 日本航空706便にて帰国
4日間、ついに太陽を見ることの出来なかった香港ですが、初めて訪れた異国の地で、初めて参加する国際会議で、私達は素晴らしい体験をしました。
我々が、毎日、何気なく行っている仕事と同じことを世界規模で考え討論している人々を目の当たりにしたことはとても大きな刺激となりました。
10余年前、「IOOL」の国際会議を目の当たりにしてこの仕事に夢を持ちました。
10年以上たった今でも、まだまだ夢は果たせないでいますが、新しく入ってくる仲間たちにも同じ夢が持ってもらえるように、今回のこの「A.P.O.C.」を日本でも開くことができたらなと思いました。
香港の人達は、狭い土地なら狭いなりに、「上へ、空へ」と伸ばそうと努力しています。 バイタリティーある香港の人達の今後の成功を祈りながらこの地を後にすることにします。
それから、香港ではトイレに入るとき、ぜひチップを用意して下さい。
水道は捻ってくれるし、タオルはくれるしで、1〜2ドルは置いてこないと出てこれません。
あわてて、トイレにはいると出てこられなくなります。
香港では、トイレにご用心。
* A.P.O.C.(ASIAN-PACIFIC OPVBTRIC CONGRESS):環太平洋アジアオプトメトリー会議
** HONG KONG POLYTBCHNIC(香港理工学院)
*** I.F.A.P.A.O(INTERNATIONAL FEDERATION OF ASI州州D PACIFIC ASSOCIATIONS
OF OPTOMETRIST)
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