[ 地 政 学 研 究 ]

地政学(ゲオポリティク)とは、列強が世界戦略の拠り所とした覇権の政治学である。

海洋型国家は、海洋交通の自由・物資交流の自由を重視し、広大な海面を安全のための空間と見なした開放的戦略を構築する。
大陸型国家は、自給自足のための生存圏として一定領域を占拠することを重視し、閉鎖的な戦略を構築する。

半島の地政学・・・・・世界史を分析すれば、三方を海に囲まれている半島は、海洋的性格も濃いが、陸路で大陸と繋がっているために 大陸に強国が登場すれば、必ずその政治的強圧を被ることとなり、それを阻止することは容易なことではない。 必然的に、大陸型国家の支配を受けるか、海洋型国家と連携するかの選択を迫られる。< イタリア半島・イベリア半島・スカンジナビア半島・ バルカン半島・インドシナ半島・朝鮮半島 >

アジアにおける朝鮮半島は、ロシア・中国の大陸勢力とアメリカ・日本などの海洋勢力の戦略的利害が交差する地政学的な 要衝地である。朝鮮半島の安定は、東アジア安全保障の核心であり、リムランドの平和と安定に直結する重要な問題である。

[ 地 政 学 の 系 譜 ]
マッキンダー(英)...........東欧を制するものはハートランド(ユーラシア大陸内部)を制し、 ハートランドを制するものは世界島(アジア・ヨーロッパ・アフリカ)を制し、世界島を制するものは世界を制す。
ラッツェル(独)...........国境は国家の同化力の境界線であり、成長力のある国家の国境は拡大する。
スパイクマン(米)...........リムランド(ハートランドの周辺地域)を制するものはユーラシアを制し、 ユーラシアを制するものは世界の運命を制する。ほとんどの国際紛争は、大陸型国家がリムランドに介入することで惹起されている。
マハン(米)...........海洋を制するものは世界を制する。海上権力を確立するためには、その国の地理的位置・ 自然的構成・国土の広さ・人工の多少・国民の資質・政府の指導性の6条件が必要である。

現代のゲオポリティク..........ユーラシア大陸の東側・西側にある周海 (弧状列島・半島・島嶼列島によって形成される) を制するものは、リムランドを制する。ハートランドを制する大陸国家群とリムランド支配を目指す海洋国家群がこの周海をめぐって地政学的抗争を展開する。 周海は、海上権力の強力な基地を提供するからである。< ベーリング海・オホーツク海・日本海・東シナ海・南シナ海・地中海・黒海・北海・ バルト海・バレンツ海 >

現代のゲオポリティク..........エネルギー・食糧・情報を制するものは世界を制す。

アメリカは、アジアに強力な覇権国家が出現することを望んでいない。日ソ・日中・中ソそれぞれの間に紛争の火種を設定している。 日ソ間の北方領土問題も元を糺せばアメリカの責任であり、また「尖閣列島は安保条約の規定外である」とする現在のアメリカの態度は、 日中の離間を画策するものである。非情な現代のゲオポリティクの現実である。