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「健やかに生きるためのめまいの話」富田英壽
花粉飛散情報
2.「つらいめまいとこわいめまい」のお話

1) めまいの種類

めまいの種類には、次のようなものがあります。

●「回転性めまい」(グルグル目が回る感じ)

●「非回転性めまい」(目が回る感じはなくフラフラ、フワフワ)
「ふらつき(フラフラ)、よろめき、浮動感(フワフワ)、眼前暗黒感、沈降感、血の気の引く感じ、運動時の不安定感など」

@(一次的非回転性めまい)イラスト 中枢性障害(ちゅうすうせいしょうがい)(脳神経の病気)、血圧異常や自律神経(じりつしんけい)異常、内分泌疾患(ないぶんぴつしっかん)(ホルモン分泌異常)といったものと根元的に発生を同じくしてフラフラ

A(二次的非回転性めまい)「回転性めまい」がエネルギーを失って治りかけていく過程で起こるフラフラ


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当 院 案 内
めまいの話
  1. 「めまい」はどうしておこるの
  2. 「つらいめまいとこわいめまい」
  3. めまいが起きてもあわてない
  4. めまいを防ぐ自己管理法
  5. どの診療科を受診したら?
2) つらいめまいとこわいめまいとは?

●めまいの60%は「回転性めまい」・・・・(つらいめまいの場合が多いです)
良性発作性頭位めまい症やメニエール病などの「耳性めまい」が多い[わずかの例外(小脳、延髄(えんずい)出血)がある。これらの脳の病気からくる場合は、しびれ、はげしい頭痛、脱力(手足に力が入らない)、ふるえ、複視(ふくし)(ものが二重に見える)、ろれつがまわらない、嚥下障害(えんげしょうがい)(食べ物がうまく飲み込みにくい)、歩行障害などの中枢神経学的症状が伴うことが多いです]

●めまいの40%は「非回転性めまい」(つらいめまいとこわいめまいがあります)
30%は・・
@二次的非回転性めまい(つらいめまい)
Aその他血圧変動、頸性めまい、心因性めまい、内分泌疾患など

10%は・・中枢性疾患[一過性脳虚血発作(TIA)、椎骨脳底動脈循環不全症(脳の血めぐりの悪いもの)、脳出血、脳梗塞などの脳血管障害、脳腫瘍など](こわいめまい)

図6 メニエールの写真(左)とBodinier による若き日のメニエールの肖像画
図6 メニエールの写真(左)とBodinier による若き日のメニエール
の肖像画(右、パリ大学蔵)( 参考文献12 より引用)

3) めまいに伴う症状
めまいに伴う症状(随伴症状(ずいはんしょうじょう))には次のようなものがあります。

@蝸牛症状(かぎゅうしょうじょう)(内耳の蝸牛の障害で起きる)・・・・・・難聴、耳閉感、耳鳴、音響過敏(おんきょうかびん)(キンキン耳にひびく)など
A自律神経症状・・・・吐き気、嘔吐、冷汗(ひやあせ)、頭痛、動悸(どうき)(心臓がどきどきする)、便秘(べんぴ)(大便がでなくなる)など
  (@とAは【つらいめまい「内耳性めまい」】に伴う場合が多い)
B中枢神経症状・・・・しびれ、頭痛、脱力、ふるえ、複視、ろれつがまわらない、
  嚥下障害、歩行障害、歩行不能、起立不能、排泄不能(尿便が出にくい)など
C精神症状・・・・・・不眠、不安、抑鬱(よくうつ)(ゆううつになって気力がなくなる)、痴呆(ちほう)など
  (頭痛以外のBとCは【こわいめまい】に伴う場合が多い)

4) めまいの診断に必要な検査はどのようなもの
 めまいの原因は、内耳の三半規管や耳石器という平衡機能を司る所の病気で起きること が多いのですが、時には内耳の平衡機能をコントロールする脳(脳幹や小脳など)の病気 によることもあります。このため、病気が内耳にあるのか、脳にあるのかを十分に検査し て調べる必要があります。
 めまいがある時には目が激しく動くので目の動きを観察したり記録します( 眼振(がんしん)の検査)。
 また、体のバランスが乱れているかどうかも検査します( 体平衡(たいへいこう)の検査)。内耳が原因となっているかどうかは、聴こえの検査(聴力検査)や耳に注水して人工的に三半規管を刺激する検査( 温度刺激検査)を行うこともあります。
 脳の検査としては目の動きの検査(ENG検査)や画像検査(CT、MRI)などが役 にたちます。
 したがって、以上のような検査を必要に応じて選択して行い、めまいの原因が耳からき ているのか、脳からきているのか、または全身的な病気が原因なのかを鑑別診断します。  もし、脳からと考えられる場合は、脳神経外科や神経内科に紹介し、どんな脳の病気か を調べてもらいます。

当院設置のめまい精密検査機器
 こわいめまい(中枢性めまい)とつらいめまい(内耳性めまい)の鑑別検査機器
1.CT(コンピューター断層撮影装置 東芝TCT-300/EZ)
2.眼球運動刺激発生装置(永島OK-5)
    ○視運動性眼振検査
    ○視標追跡検査
3.ビデオ式眼振計測装置 VOGシステム [Video Oculography]
4.X線撮影装置
5.電気眼振計
6.オージオメーター(精密聴力検査装置)
7.眼振検査用赤外線CCDカメラ
8.重心動揺計
9.フレンツェル眼鏡
10.その他

図7 CT 撮影装置 図8 視標追跡・視運動性眼振検査
図7 CT 撮影装置 図8 視標追跡・視運動性眼振検査

 また、耳からと診断されたら、耳の病気にもめまいがくる病気が次のように九つありま すので、どの耳の病気かを検査して調べていきます。

 1.良性発作性頭位めまい症(頭位を変えることでグルグルめまいが起きます)
 2.メニエール病(三大症状のめまい、難聴(耳閉塞感)、耳鳴りがあります)
 3.内耳炎(慢性中耳炎に多い)
 4.前庭神経炎(感冒などによるウイルス感染で起き、難聴や耳鳴りはない)
 5.めまいを伴う突発性難聴(感冒などによる内耳のウイルス感染、血管循環不全が原因)
 6.外リンパ瘻(鼻のかみすぎやダイビングなどで中耳圧が高まり内耳窓が破れて起きる)
 7.遅発性内リンパ水腫(陳旧性の内耳障害がある)
 8.聴神経腫瘍(内耳道に腫瘍、長期間の経過で増悪する難聴あり)
 9.その他の内耳性めまい
図9 めまいの診断
図9 めまいの診断

3.めまいが起きてもあわてないようにしましょう。

1) めまい発作の最中は安静にしましょう。
めまい発作がおさまるまで安静を保ちましょう。明るすぎず静かなところで、横になって楽な姿勢をとりましょう。 強い頭痛、意識障害、麻痺(まひ)などの脳の症状がなければ、めまいが軽くなるまで安静にしましょう。

2) 気持ちを落ち着かせましょう。
不安な気持ちがめまいを強めることがありますので、あわてず落ち着いて行動しましょう。

3) 主治医からめまい発作の時に飲む薬( めまい頓服薬)が処方されていれば服用しましょう。

4) こんな時は急いで病院へ行きましょう。
めまい発作に伴って、「激しい頭痛」「手足に力が入らない」「ろれつがまわらない」などの症状がみられる場合はできるだけ早く救急病院を受診してください。

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