「ごはんを食べた後の血糖値、知っていますか?」

H15年9月9日(下記へ飛びます)
 ■1 食後の高血糖が問題になっている?
 ■2 食べた後に「とても高くなる人」がいます
 ■3 食後に血糖値が急に高くなるのはどんな人?
 ■4 空腹時と食後での血糖値のしくみ
 ■5 空腹時の血糖値検査だけでは安心できない
H15年9月16日
 ■1 どのような人が「黄色信号」?
 ■2 「血糖値検査」は気軽に受けられる
 ■3 食後血糖値が高い人が気をつけること
 ■4 予防策、アドバイス
 
○9月9日(火)
■1. 血糖値検査の時は「朝なにも食べないで」受けることも多いようですが、最近「おなかが空いている時の血糖値検査」だけでは発見しにくい症例にも遭遇するようになっているとのことですね。食後の高血糖が問題になっていると言われていますが・・・・・。
皆さんいつも、ドックや健診、医療機関を受診する時には、検査のためということで朝何も食べないで行くことが多いかもしれません。食べないで行なう検査もありますが、実は朝食を食べない時の朝一番の空腹時血糖値だけでは、軽い糖尿病を見逃してしまうことが多いのです。糖の異常がある程度進んでから、朝の空腹時血糖値が上昇してくると言われていますので、そうなる前に、何とか早い段階で糖の異常を発見して、糖尿病に至らないようにすることが、重要です。
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■2. 空腹の時には「それほど高くない血糖値の人」も食べた後に「とても高くなる人」がいます。実はそんな方が要注意!!
そうですね。食事前の血糖値が高くなくても、食後に高血糖になる人は、放っておくと、その後いろいろと問題が起きてくることがわかってきました。

 
■3. 例えば・・・
○糖尿病に移行しやすい
○高血圧・動脈硬化になりやすい
などということだそうですが・・・・。
皆さんの中には、ブドウ糖の入った炭酸飲料を飲んで、何回か血糖値を測る検査を受けたことがある方も多いと思います。この場合、2時間後の血糖値が高い人ほど糖尿病に移行しやすいと言われています。また、もっと問題なのは、そのような人たちを追跡調査すると、心筋梗塞などの動脈硬化による心臓の病気が起きる人が多いのです。またこうした検査だけではなく、食事をした後に血糖値が高くなりやすい人も同様な傾向があるといわれており、その改善が望まれます。
 しかも、そのような傾向のある人たちは、血圧が高い、コレステロールが高い、といった動脈硬化の原因になるものを同時にもっている場合が多いのです
 先日当院で検査した人ですが、空腹時の血糖値が106mg/dL(これだけでは健診では引っかからないです)という方がいました。ところがブドウ糖液を飲んで1時間後の血糖値が248mg/dL、2時間後の血糖値が237mg/dLまで上昇しました。これは判定から言うと糖尿病型になります。この方は、血圧とコレステロールも高値でした。こうした例が増えています。
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■4. どうしてそうなるの?
空腹時と食後での血糖値のしくみ。
日本人の大部分を占める2型糖尿病ですが、膵臓から分泌されるインスリンの作用不足から起きます。必ずしもインスリンが出なくなったからではなくて、インスリンが十分に出ていても体の組織がそれをうまく利用できないことが糖尿病の原因と言われています。境界型などの軽い糖の異常の場合や、糖尿病になり始めの頃には、体がインスリンに対して十分に働いてくれないものですから、膵臓はむしろインスリンを過剰に出していることが多く、この過剰のインスリンが動脈硬化を進展させることも多いようなのです。この状態がさらに続くと、膵臓は疲れてきて、インスリンを出す力が弱ってくるために、だんだんと空腹時の血糖値も上昇してくるわけです。
 
■5. お腹が減っている時の血糖値検査だけでは安心できないのですね。
医院で検査を受けることをオススメというところでしょうか。
空腹時での血糖値が上昇してからでは、既に糖尿病としては進んでいることが多いので、軽い糖の異常の段階からできるだけ早く対処して、糖尿病に至らないようにすることが重要です。空腹時血糖値が高くないので糖尿病ではないと安心するのは大きな誤解です。既にその段階で動脈硬化が進んでいる例も少なくはないですから。自覚症状がないのが糖尿病の怖いところです。過去少しでも糖の異常を指摘された人、身内の方で糖尿病や境界型の人がいる場合には、一度医療機関を受診してご相談されることをお勧めします。

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○9月16日(火) BSN放送内容

先週は、食後の血糖値検査も大切です・・・というお話でした。

■1. 具体的には、どのような方が「黄色信号」なのですか?
太っている人?空腹時の血糖値が低い人でも安心できないのでしょうか?自覚症状はありますか?
具体的には、過去の健診やドックなどで一度でも血糖値の異常を指摘された人、身内で糖尿病や境界型の人がいる場合などでず。特に過去に肥満していたことがある人、現在肥満があると言われた人は、必ず一度医療機関を受診した方がいいでしょう。多くの人は、お腹が空いてよく食べたから糖尿病になったのだ、と言われるのですが、実は、糖尿病になったためにお腹が空いて、よく食べるようになったというのが正解です。しかし、一般には自覚症状はないことが大部分です。また、尿中の糖=尿糖はある程度血糖値が上がらないと検出されないので、血糖値を調べるのが一番正確で見逃しがありません。気になる方は、食事をしないで検査するよりも、食後1時間〜2時間くらいの目安で血糖値を調べてみるのも良いでしょう。正常な糖代謝の場合には、食後どんなに血糖値が上がっても160mg/dLを超えることはありません。多少血糖値が上がっただけでは全く症状はありませんので、要注意です。検査をしなければ分かりません。
 
■2. 病院で「血糖値検査」は気軽に受けられるでしょうか?
通常の医療機関であれば、いつでも血糖値の検査は可能です。その施設が血糖測定の機器を備えていれば、通常の採血を行ないすぐに結果が出ます。またグリコヘモグロビンA1cといって、過去1〜2ヶ月のその人の平均した血糖の高さを調べる検査も行います。これで普段の血糖値の状態を把握することができます。
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■3. 調べた結果、食後血糖値が高かった人(食べる前は低いのに)は何に気を付けたらいいのでしょうか?
通常の糖尿病の場合と同様に取り組んでいただいてよろしいです。アルコールや間食を含めて、食事の注意や、運動に心がけて下さい。まず、肥満のある場合には、肥満の改善が必要です。医療機関で適切な食事療法と運動療法の指導を受けて取り組んでください。また、改善状態を見るために、定期的な検査も必要です。
 
■4. (最後に)糖尿病、境界型も含め、私達ができる予防策、心がけることなどがあったらアドバイスを!
やはり、普段の生活を見直してみることが必要です。糖尿病は、遺伝的な体質プラス日頃の好ましくない生活習慣が加わって発病すると言われています。まず、私たちの日常生活の状況を見直してみることが必要です。糖尿病の基本的な治療が予防に結びつきます。食事療法・運動療法です。食事療法では、一日の総摂取カロリーを見直す必要があります。これはただ食事量を減らすということではなく、仕事や生活、年齢に見合った適切な食事量を考えるということです。しかも、栄養バランスも十分に配慮する必要があります。日本人一般に、脂の多い食べ物の摂取量が多くなっていますので、まず脂の多いものを食べ過ぎないように気を付ける必要があります。脂肪の摂取量が増えてきたことが日本人に糖尿病が増えた原因のひとつと言われています。適切な食事の摂り方についても、医師や栄養士に指導を受けることも宜しいでしょう。
 それと、適度な運動です。具体的にはウオーキング、サイクリング、水泳、軽いジョギングなどのいわゆる有酸素運動が適しています。まずは一日30分程度のウオーキングから始められてはいかがでしょう。健康な人でも、何も運動をしないでいると食後の血糖値が上がったという報告もありますので、運動も糖尿病の予防には大変効果的です
 また、肥満そのものもよくありませんので、その場合には、減量が必要です。ただし、運動は体重を減らすためではなく、あくまでも血糖値が上がりにくくするため、体質改善のためと考えてください。

〜 ありがとうございました 〜
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