幼児の歯みがきワンポイント

乳児期の歯の手入れ
 皆さん、乳歯はいつ頃から生えるかご存じですか。生後6ヶ月頃に下の前歯から生えることが多いですが1歳のお誕生を迎えてもまだ生えていないこともあります。乳歯が生える時期はお子さんによってかなり差があるものです。歯が生えるのが遅いことは悪いことではありません。逆にあまりにも早く生えすぎた場合には授乳の時にお母さんの乳首を傷つけたり、赤ちゃんの舌に潰瘍を作ることもあります。その場合は小児歯科にご相談下さい。
 下の前歯が生えてきたからといって寝かしつけの授乳をやめる必要はありません。下の前歯だけならあまり気にしなくても良いと思います。上の前歯は下の前歯と違って、むし歯を作りやすいところです。就寝時の授乳は統計的にも、むし歯ができるリスクが高くなります。しかし、卒乳を早く勧めるものではありません。
 上の前歯が生え初めたら、ガーゼで上唇と上の歯の間に貯まったミルクをやさしく、ふき取って下さい。お口の中をさわることは歯みがきをする為の練習にもなります。では歯ブラシを使った歯みがきはいつ頃から始めたら良いでしょう。歯みがきをいつから始めるかは、歯の生え方で決めて下さい。上の前歯がぴったりとくっついているお子さんはそれだけでむし歯を作りやすいですので歯みがきを始めます。水だけをつけた歯ブラシでみがきましょう。上の前歯に隙間が空いていても奥歯が生え始めると歯みがきを始めるようにしましょう。やさしく話かけながらみがいてあげてください。(2008年5月長崎県保険医協会 健康テレフォンサービス原稿)

P15_04.GIF - 7,793BYTES乳児(3歳未満)の口腔ケア

小さなお子さんで、歯みがきの習慣が付いていない場合は、とてもいやがるものです。「いやがるから歯みがきをやらない。」では、むし歯をたくさん作ってしまいます。そこで1歳過ぎから保護者の方が毎日25回、正確に歯みがきをすることが習慣づけるための早道です。歯みがきの仕方が悪いと痛いばかりか歯ぐきを傷つけてしまう場合もあります。歯ぐきがはれていると正しい歯みがきでも血が出る場合もあります。この場合も毎日25回、正確に歯みがきをすることによって歯ぐきは引き締まり、出血しなくなります。そのためにも小児歯科を受診され、正しい歯みがきの仕方を指導してもらってください。歯みがきの体勢は寝かせみがきが基本です。立たせたまま前からみがいては奥歯や歯の裏をみがくことができません。歯みがき剤は使用せず、水だけでみがいてください。11回できれば寝る前にフッ素を利用することがむし歯予防の早道です。小さなお子さんに安全に使用できるものにレノビーゴなどがあります。

小さなお子さんには歯ブラシを持たせる必要はありません。最初からお母さんがすることによって時間短縮ができ、歯みがきの回数を増やすことができ、親子のストレスの軽減にもなります。「魔の2歳児」と呼ばれる第1次反抗期でも習慣を付けることで乗り越えることができます。習慣が付いたお子さんでは機嫌が悪く泣いていても歯みがきの体勢になると口だけは開けてくれるようになります。(2010年6月長崎県保険医協会 健康テレフォンサービス原稿)



小さなお子さんで、歯みがきの習慣が付いていない場合は、とてもいやがるものです。「いやがるから歯みがきをやらない。」では、むし歯をたくさん作ってしまいます。むし歯は待ってはくれません。そこで保護者の方が毎日2〜4回、正確に歯みがきをすることが習慣づけるための早道です。また、歯磨き剤を使うとお口の中は泡だらけになってしまい、小さなお子さんはいやがるものです。実際に磨けているかどうかもわからなくなりますので、歯磨き剤は使わないようにしましょう。歯ブラシには水だけを付けて磨くようにしてください。また歯をみがくと血が出る場合もあります。歯ぐきがはれている証拠です。歯みがきの仕方が悪いと歯ぐきも赤くはれてしまいます。この場合も毎日2〜4回、正確に歯みがきをすることによって歯ぐきは引き締まり、出血しなくなります。


仕上げはおか〜さん?

現在、保健センターでもそうですが、幼児の歯みがきは、歯ブラシに慣れさせるためにまずは本人(幼児、1歳児)に歯ブラシを持たせて磨かせてからお母さんなどの大人に人が仕上げみがきをして下さいと指導しているようですね。NHKのおかあさんといっしょでも歯みがきの歌が流れますよね。歌詞の中でも「仕上げはおか〜さん」と歌っています。私は以前から疑問に思っており、私の診療室ではお母さんに幼児に歯ブラシを持たせるのは勧めていませんとお話ししています。
理由として

1、幼児(1〜2歳児)に歯ブラシを持たせるのは危険。くわえたまま遊ぶことになるため。
2、1〜2歳児に歯ブラシを持たせると、ただかんでいるだけで歯ぐきを傷つける可能性がある。歯ブラシもすぐに痛んでしまう。
3、2歳頃になると反抗期になり、自分が磨いたからもういい(仕上げ磨きを)と言って拒否しだすことがある。最初から親が磨く習慣がついている場合は拒否しない。
4、1日に数回歯みがきをするが、本人、母親とすると時間がかかる。最初からお母さんがすることによって時間短縮ができる。母親のストレスの軽減にもなる。

幼児(乳歯列:全てが乳歯で永久歯が1本もない状態)用の歯ブラシは小さめを選んでください。大きい歯ブラシでは奥歯などが磨けません。特に嘔吐反射の強いお子さんは毛先の短い物を使って下さい。私は歯ブラシの植毛部分が長さ11.5〜14.5mm、幅5.5〜7mm、毛先の長さ5.5〜6.5mm程度の物を推奨しています。ご自分が使っている歯ブラシと比べてみてください。電動歯ブラシはお母さんご自身が使われる時には歯ブラシの毛先の当て方、強さがわかりかまいませんが、最愛のお子さんといえども毛先の当て方の強さはわかりません。歯ぐきを傷つけても気が付かず、歯ぐきの退縮(Q20、歯ブラシで歯ぐきを傷つけた)まで起こすことがありますので使わないでください。

こんなに毛先が広がった歯ブラシは使っちゃいけません。歯が磨けないどころか、歯ぐきを傷つけてしまいます。お子さんが噛んでしまい、すぐに広がってしまう場合にはお子さん用の歯ブラシと、お母さん磨き用の歯ブラシを2本用意して下さい。





歯ブラシの持ち方の基本は鉛筆にぎりです。これだと強い力が掛かりにくく歯の隅々まで細かく磨くことが出来ます。

最初から上手に歯磨きをさせる子供などいません。暴れるのが当たり前です。お子さんが暴れる場合は保護者の方の太腿の間に頭をはさみ、お子さんの肩の上に足を乗せるようにすると動けません。磨き始めたら最後まで磨くのが大切です。磨いてあげるときは怖い顔は禁物です。やさしく話かけながら磨いてあげてください。


おりこうさんに磨かせてくれるようになったら、左の写真のように、「お膝みがき」、「立たせみがき」を試してみて下さい。どの態勢でもお子さんの頭の上からみがくようにするのが汚れを残さずきれいに歯磨きができ、保護者が楽な姿勢です。

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前歯をみがく場合、小さなお子さんはいやがることが多いものです。これは歯ブラシで歯ぐきや小帯(唇と歯ぐきをつなぐスジ)を痛めることがよくあるためで、そのために歯みがきぎらいの子供を作る原因のひとつになっています。そこで前歯をみがく場合は上の歯では人さし指を歯にあてるか(左の写真)親指や人差し指で歯ぐきの小帯を押さえるようにして(右の写真)、指にそって歯ブラシを動かすとうまくみがくことができます。歯を磨くのに強い力はいりません。細かく歯ブラシを横に動かし、歯ブラシの毛先で軽く磨くのがこつです。2本ずつみがくようにしましょう。

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上の前歯の裏側は歯ブラシを立ててかき出すようにみがきます。寝かせみがきを行っているときには、保護者の方の 顔にしぶきがかかってしまいます。そこで親指をそえて、歯ブラシを親指にあてるようにするとかかりません。1本ずつ丁寧にみがいて下さい。

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下の前歯を磨くときも上の前歯の時と同様のみがき方で行いますが、親指を歯の先端に当て指にそって歯ブラシを動かすとうまくみがくことができます。下の前歯の裏側も歯ブラシを立てて1本ずつかき出すようにみがきます。このときもしぶきが飛んでしまいます。そこで人さし指をそえて、歯ブラシを人さし指にあてるようにすると飛び散ることを防ぐことができます。

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上の奥歯の外側をみがく場合は口を大きく開けるとあごの骨の構造上、歯ブラシが入りません。かませるか、少しだけ口を開けさせて、磨くのがポイントです。口を大きく開けさせて無理に磨くと痛いだけではなくお口の中を傷つける恐れがありますので注意しましょう。奥歯の溝はゴシゴシみがいてもかまいません。

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下の奥歯の裏側は、とても磨きづらいところです。お子さんは歯ブラシを舌で押し出そうとします。そこで、舌の裏側に歯ブラシを入れるようにしてみがきます。うまく行かない場合は歯ブラシの毛先の短い物、5.5mm程度の物を使うようにしてください。嘔吐反応が強い子供も同じです。


乳歯でも永久歯でも生えかけの奥歯は横から1本だけみがくようにしましょう。6歳前後になると乳歯の奥に大人の歯(右の写真)が生えてきます。これが6歳臼歯です。6歳臼歯は1番大切な歯ですが、溝も深く複雑で、むし歯になりやすい歯でもあります。生えかけの6歳臼歯をみがく場合は口の横から歯ブラシを入れて、一本だけをゴシゴシひっぱるようにみがきます。6歳臼歯にはシーラントをしたほうがいいでしょうね。詳しくは「
フッ素、シーラントについて」を参考にされて下さい。


どんなに丁寧にきれいに磨いても、1日1回ではむし歯を作ります。2回でも作る子と作らない子がいます。できれば3回以上磨いたほうが良いでしょう。自分一人で磨けるようになるのは練習をしても小学校4〜5年生からです。練習をしていないと大人の人でもぜんぜん磨けていません。小学校に上がるまでは「仕上げ磨き」ではありません。「磨き直し」です。小学校の1年生前後になると上手に歯を磨いているように見えますが、実際はむし歯になりにくいところしか磨いていません。やはり「仕上げ磨き」が必要です。「仕上げ磨き」の時に歯磨き剤を使うとお口の中は泡だらけになってしまい、実際に磨けているかどうかもわからなくなりますので、歯磨き剤は使わないようにしましょう。歯ブラシには水だけを付けて磨くようにしてください。本人が歯磨きするときには歯磨き剤は使ってもかまわないですが、少しだけにしましょう。また歯磨き剤はフッ素入りを使った方が良いですね。

歯と歯がぴったりくっついている場合にはデンタルフロスを使った方が虫歯予防により効果的です。フロスを使うときはきちんと使い方の指導を受けて使用してください。使い方が悪いと食べかすを歯茎の奥に押し込んでしまい、歯茎を痛めてしまうおそれがあります。お子さんにフロスを使うときは片手で使えるウルトラフロスM(ライオン製)が便利です。使い捨ての糸ようじではなく、歯ブラシ感覚で数度の使用ができます。使用後は歯ブラシ同様よく水洗いの後、乾燥させてください。

歯みがきだけで大丈夫?

歯みがきの習慣がついたらまずは一安心です。しかし、むし歯ゼロを保つことは、たいへん難しいことです。むし歯予防の効果を上げる為には規則正しい食生活、それと上手なフッ素の利用が有効な手段であることを忘れないでください。

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